研究分担者 |
豊田 二美枝 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (60009751)
外山 芳郎 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (70009637)
前川 眞見子 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (20181571)
伊藤 千鶴 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (80347054)
桑島 正道 徳島大学, 医学部, 助教授 (00205262)
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研究概要 |
今年度得た結果と主な進行状況を記す。 1.癌関連遺伝子GOPC、gclおよびcaf-1遺伝子欠損による不妊発症機構:1)GOPC欠損ホモ雄マウスは精子形成中に先体を欠損するとともに、卵子活性化物質を含む精子核周囲物質を蓄積できなくなり、鞭毛形態も精巣上体通過中に異常となることを見出した(Ito et al.,2004,Suzuki-Toyota et al.,2004)。2)Gcl欠損ホモ雄マウスは核内と核膜に存在するgclが機能障害されることによって多形な奇形精子を産生し、不妊となることを見出した(Maekawa et al.,2004)。3)精細胞を欠損させたCnot7ホモマウス精巣に、GFP標識した正常マウスの生殖幹細胞を移植すると多形な形態異常精子ができた。このことから、Cnot7ホモマウスの形態異常精子はセルトリ細胞の機能障害により惹起されることが判明した(Ogawa et al.,2004)。 2.カルニチン遺伝子OCTN2 mRNAは精巣上体体部に最も多く発現し、そのタンパク質OCTN2も体部から遠位部に発現していた。このことから、カルニチン欠損マウスに起こる精巣上体管内閉塞は、OCTN2遺伝子発現と連動していることが明らかになった(投稿中)。 3.種々のプローブを用いて受精卵における精子挙動を検索し、体内受精条件において卵子発生と標識成分の挙動に関する基礎データを蓄積した(投稿準備中)。 4.卵子に到達した精子の抗原を検索した結果、sgp54(T21)タンパク質は体内受精条件において局在が変化し、受精過程において機能する可能性があることが示唆された。現在アミノ酸配列解析中である。 5.イムノグロブリンスーパーファミリータンパク質basiginのプロテオミクス解析と受精過程の変化の解析をもとに、受精に関わるアミノ酸配列に対する特異抗体を作製中である。
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