研究課題
基盤研究(B)
脳実質内の毛細血管の連続した構造体fractoneを構成する分子の解析を行なった。また、マウス脳室下帯より神経幹細胞の同定と分離、さらにはその分化の制御機構を解析することを試みた。[1]新しい基底膜様構造フラクトンの分子細胞生物学的解析基底膜分子に特異的抗体を用いて免疫染色をすると、fractone構造にはラミニン、IV型コラーゲン等の分子が存在することが明らかとなった。しかし、それらの各鎖の分布には偏りが認められた。基底膜の周りに存在するfibronectinはfractone特有の染色像を示さなかった。脳や脊髄におけるfractoneの分布について調べたところ、脳室のほぼ全周に分布していたが、第三脳室の一部、第四脳室の一部では存在していなかった。また、このfractone構造は生後すぐの脳室周囲では観察されず、生後7日目から現れはじめ、生後14日目では脳室の外側壁に偏った分布を示した。さらに、特異抗体を用い免疫電子顕微鏡による解析を行ない、fractone構造に基底膜分子が存在することを認めた。[2]マウス脳室下帯より神経幹細胞の同定と分離成体マウス脳室下帯より神経幹細胞の分離を試みた。分離した神経幹細胞の基本的培養条件の設定を行い、bFGFなどのサイトカインを付加した接着性基質上での単層培養条件において、ニューロンへの分化誘導、アストロサイトへの分化誘導を試みた。さらに、マトリックス基質の調整のための基礎的な実験を行なった。[3]in vitro細胞培養系を用いた細胞外マトリックスによる神経幹細胞の分化制御成体マウスと胎児期マウスの側脳室壁神経幹細胞の分離を行い、安定したneurosphereを得ることができるようになった。また、増殖因子の除去を行ってから単層培養を行ない各種に基質上で細胞の分化誘導の解析の条件設定ができるようになった。
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