研究課題/領域番号 |
16390076
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森 泰生 京都大学, 工学研究科, 教授 (80212265)
|
研究分担者 |
原 雄二 京都大学, 工学研究科, 助手 (60362456)
西田 基宏 九州大学, 薬学研究院, 講師 (90342641)
|
キーワード | 細胞運命 / カルシウムチャネル / 細胞シグナル / 細胞シグナル / 受容体 / カルシウムシグナル |
研究概要 |
我々は、ショウジョウバエ遺伝子transient receptor potential(TRP)とその動物ホモログ遺伝子産物が、様々の細胞刺激により活性化するカチオンチャネルを形成していることを、明らかにしてきた。既に、本研究計画に深く関係して、「細胞死」の制御に関与する、新しいCa^<2+>透過型カチオンチャネルTRPM2を同定し、報告している。最近、フォスフォリパーゼCの活性化とイノシトール3燐酸産生に強く連関しているTRPC1-7の活性制御にも、活性酸素種による酸化が重要であることを見い出した。TRPC5は一酸化窒素(NO)や活性酸素を感知、活性化開口し、Ca^<2+>を流入させることを見出した。また、TRPC5は、血管内皮細胞の形質膜陥入構造カベオラにおいて、内皮型の一酸化窒素産生酵素eNOSと機能的複合体を形成し、内皮細胞におけるNO産生のpositive feedback loopを制御することがわかった。このようなTRPチャネルと活性酸素種との機能的協関は、Ca^<2+>シグナル及び膜電位変化(カチオン流入出)が、酸化ストレスに対する生体応答制御の重要な基盤であることを示唆する。さらには、TRP遺伝子ファミリーによってコードされているカチオンチャネル群は、細胞の恒常性維持、増殖や死/生存に深く関与していることが示された。
|