• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

Wntシグナリングと生活習慣病

研究課題

研究課題/領域番号 16390087
研究機関東北大学

研究代表者

山本 徳男  東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (30192412)

研究分担者 稲垣 洋介  東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (60400412)
キーワードWnt / コレステロール / 高脂血症 / LRP5 / 耐糖能異常 / 2型糖尿病
研究概要

低密度リポ蛋白(LDL)受容体ファミリー蛋白(LRP)ファミリーの1つであるLRP5を欠損するマウスは、ヒトの中高年の多くに見られる高脂血症や型糖尿病、骨粗こつ症を発症させることを明らかになりました。また、膵臓のβ細胞からのインスリン分泌が、LRP5のリガンドであるWntにより増強されることを示し、コレステロールやグルコース、骨代謝を含む種々の細胞応答においてLRP5/Wntシグナリング系が重要な役割を担う可能性を示しました。Wnt/LRP5シグナリングにより仲介されるコレステロール代謝やインスリン分泌のメカニズムをゲノム機能学的に明らかにすることにより、糖尿病や高脂肪血症、骨代謝異常の治療への応用することが可能です。
コレステロールや糖代謝におけるLRP5/Wntシグナリング系を明らかにするために、Wntの精製を行いました。Wntを大量に発現する細胞を樹立して、培地よりWntタンパクを部分精製し、膵臓のβ細胞からのインスリン分泌増強がベータカテニンの安定化を伴う古典的カノニカル経路ではなく、非カノニカルな経路により担われる可能性を示しました。
また、東京大学先端研の酒井教授のグループと共同で、絶食時におけるケトン体代謝に重要なアセチルCoA合成酵素が転写因子KLF15により制御されることを示しました。さらに、耐糖能異常の代償機溝に転写因子SOX6が関与していることを示しました。高脂肪食や遺伝的肥満マウスではSOX6がダウンレギュレーションを受けることにより、インスリン分泌が増加し、結果的に高インスリン血しょうを引き起こす可能性を示しました。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] SOX6 attenuates glucose-stimulated insulin secretion by repressing PDX1 transcriptional activity and is down-regulated in hyperinsulinemic obese mice.2005

    • 著者名/発表者名
      Iguchi H., et al.
    • 雑誌名

      J Biol Chem 280(45)

      ページ: 37669-37680

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Identification of N-arachidonylglycine, U18666A, and 4-androstene-3,17-dione as novel insulin Secretagogues.2005

    • 著者名/発表者名
      Ikeda Y., et al.
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun 333(3)

      ページ: 778-786

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Deficiency of the very low-density lipoprotein (VLDL) receptors in streptozotocin-induced diabetic rats : insulin dependency of the VLDL receptor.2005

    • 著者名/発表者名
      Iwasaki T., et al.
    • 雑誌名

      Endocrinology 146(8)

      ページ: 3286-3294

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi