研究課題
平成18年度はこれまでの研究結果を踏まえて、癌細胞の発生・増殖等にかかわる癌関連分子(標的分子)の探索・同定を引き続き行い、これらの解析を通じて得られた複数の候補標的分子の分子経路につき体系的解明を試みた。また新規薬剤同定法や治療法開発に向けたモデルアッセイとなる候補標的分子の機能阻害化合物の探索系構築の可能性を検討した。1.高頻度に癌で機能異常を示し癌細胞増殖に関わる候補標的分子の探索と機能解析:(1)複数の候補標的分子の発現レベル・細胞増殖能の検証(癌・正常組織での発現確認とRNA干渉法による細胞増殖への関与の検討)。(2)各種発現ベクター、遺伝子組み換え技術で作製した候補標的分子の発現/欠損細胞を用いた細胞の形態、生理、生化学的表現型および標的分子の細胞内動態に関する解析。(3)マイクロアレイ法/質量分析法等により候補標的分子の量的変化と連動して発現量、活性レベルの変化する、もしくは標的分子と相互作用する遺伝子・蛋白群の同定。(4)複数の候補標的分子について免疫組織染色によるタンパク発現と癌の臨床病理学的因子との相関の検討。2.新規薬剤・治療法開発のためのモデル実験系の構築に向けた基礎的検討:(1)複数の候補標的分子につき、おもにその細胞増殖能、相互作用分子との結合能、下流遺伝子の発現誘導能を指標とした機能阻害化合物探索系(細胞アッセイ)を検討した。
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