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2004 年度 実績報告書

本邦の悪性リンパ腫の病因、病態解明のための分子病理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16390105
研究種目

基盤研究(B)

研究機関大阪大学

研究代表者

青笹 克之  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (30115985)

研究分担者 冨田 裕彦  大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (60263266)
高桑 徹也  大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (40244933)
星田 義彦  大阪大学, 医学部付属病院, 助教授 (40324777)
キーワード悪性リンパ腫 / 病理 / 疫学 / ウィルス / 遺伝子変異
研究概要

1.大阪リンパ腫研究会への症例登録は約2200例となっており、本邦の悪性リンパ腫研究のためのデータソースとして充分な数に達している。内訳は非ホジキンリンパ腫が約90%、ホジキンリンパ腫が約10%である。非ホジキン腫のうち、B細胞性が76%、T, NK細胞性が24%である。
2.上述の症例を用いて、かねてより我が国に多いと言われてきたNK細胞腫瘍の頻度を計算したところ、全リンパ腫中の3%を含めることが判明した。NK細胞腫瘍の内訳をみるとリンパ節原発が11%、他はリンパ節外原発である。とりわけ鼻腔を中心とする上気道原発が全体の60%と最も頻度が高かった。従来よりNK細胞腫瘍と蚊アレルギーの関係が注目さtrてきたが、本調査では2.5%の症例に認められるのみデあった。
3.慢性リュウマチ患者(RA)からは悪性リンパ腫が多く発生すると考えられてきた。又、近年リュウマチ治療への使用が一般化してきたメトトレーキセイト(MTX)がリンパ腫発生を促進しているとの説も出されている。これらの点を明らかにするとめに症例・対照研究を企画した。現在までに1500例をこえるRA患者についての検討を終えており、本年中にはデータ解析が終了する見込みである。尚、最近RA治療薬であるinfliximab投与中に発生した悪性リンパ腫症例を報告した(Int J Hematol,印刷中)
4.膿胸関連リンパ腫(PAL)はEBウィルス関連リンパ腫の1つである。EBウィルス潜伏感染遺伝子の1つであるEBNA-2の発現が患者予後と関連していることを示した。具体的には、EBNA-2発現PALは非発現のものに比べて予後が不良である。PALの予後因子をあ明らかにした意義があると同時に潜伏感染遺伝し発現パターンが予後と関連することを示した最初の文献上の記載とするものである。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Lymphopro liferative disorders in autoimmune disease in Japan : Analysis of clinico pathological features and EBV infection.2004

    • 著者名/発表者名
      Hoshida Y, et al.
    • 雑誌名

      Int J Cancer 108

      ページ: 443-449

  • [雑誌論文] Integration of Epstein-Barkitt lymphoma into chromosome 6q15 of Burkitt lymphoma cell line (Raji).2004

    • 著者名/発表者名
      Takakuwa, et al.
    • 雑誌名

      Am J Pathol 164

      ページ: 967-974

  • [雑誌論文] NK-cell related neoplasms in Osaka, Japan.2004

    • 著者名/発表者名
      Miyazato H, et al.
    • 雑誌名

      Am J Hematol 76

      ページ: 230-235

  • [雑誌論文] Analysis of laser capture microdissected specimens from cutaneous lesions.2004

    • 著者名/発表者名
      Nagasawa T, et al.
    • 雑誌名

      Oncology 67

      ページ: 130-134

  • [雑誌論文] Sinonasal lymphomas in Indonesia : immunophenotype and Epstein-Burr virus association.2004

    • 著者名/発表者名
      Hardjolukito ESR, et al.
    • 雑誌名

      Med J Indonesia 13

      ページ: 71-76

  • [雑誌論文] Epstein-Burr virus is integrated between REL and BCL-11A in American Burkitt lymphoma cell line (NAB-2).2004

    • 著者名/発表者名
      Luo WJ, et al.
    • 雑誌名

      Lab Invest 84

      ページ: 1193-1199

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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