研究課題
基盤研究(B)
TWEAKはtumor necrosis factor(TNF)ファミリーに属する分子であり、そのレセプターであるFn14はTNFレセプターファミリーに属し、これまでに我々はFn14を介する刺激によりある種の細胞には炎症性サイトカインの発現誘導ばかりではなく細胞死が誘導されることを明らかにしてきた。本研究てはTWEAKおよびFn14の腫瘍血管新生および腫瘍拒絶におけるメカニズムを解析するために、抗マウスTWEAK抗体、TWEAKあるいはFn14を発現する腫瘍細胞株を作製し検討した。Fn14を発現し、TWEAKによる細胞傷害に対して感受性を有するFn14-L5178Y細胞と、非感受性であるFn14-B16細胞をマウスの腹腔に接種した。その結果、Fn14-L5178Y細胞接種群は、Fn14を発現していない親細胞の接種群に比較して、腫瘍の拒絶が誘導され、その拒絶はTWEAKに対する中和抗体を投与することにより消失した。一方、TWEAKに対して非感受性のFn14-B16細胞では、腫瘍の拒絶は誘導されなかった。またFn14-L5178Yはマウスの皮下に接種すると、親株より増殖のスピードが遅くその増殖遅延は、TWEAKに対する中和抗体や、抗体によるマクロファージの除去により消失した。このことは皮下組織に侵潤してくるマクロファージが、TWEAKを発現しておりTWEAK依存性に腫瘍細胞の増殖を抑制していると考えられた。一方、TWEAK遺伝子を導入したがん細胞をマウス皮膚に移植した場合、TWEAK遺伝子を導入していない細胞と比較し、腫瘍の増殖に変化が認められなかったことより少なくともマウスにおいてはTWEAK/Fn14相互作用は、腫瘍血管新生などを介して、腫瘍の増殖を増強している可能性は低いと考えられた。
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