研究課題/領域番号 |
16390125
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
坪井 敬文 愛媛大学, 無細胞生命科学工学研究センター, 教授 (00188616)
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研究分担者 |
竹尾 暁 愛媛大学, 無細胞生命科学工学研究センター, 講師 (40302666)
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キーワード | マラリア / ワクチン / ゲノムワイド / 組換えタンパク質合成 / 伝搬阻止 / 国際研究者交流 / タイ |
研究概要 |
熱帯熱マラリア原虫のゲノム情報が2002年に公開され、約5400個の遺伝子のうち約200種類もの蛋白が媒介蚊ステージで発育する生殖母体に特異的に発現し、有望な伝搬阻止ワクチン候補が含まれていると予想されている。したがって、新規の伝搬阻止ワクチン候補抗原をゲノムワイドに探索することが急務となっているが、原虫遺伝子はAT含量が平均76%となっており、既存の組換えタンパク質合成方法では発現できないことがしたれていた。そこで本研究は、熱帯熱マラリア原虫生殖母体に発現していることが予測されているタンパク質をゲノムワイドに発現して、生殖母体に特異的な単クローン抗体を用いて伝搬阻止ワクチン候補抗原をスクリーニングし、新規のワクチン抗原を同定することを目的に開始した。 1.熱帯熱マラリア原虫3D7株生殖母体cDNAのクローニング 熱帯熱マラリア原虫のゲノム、トランスクリプトーム及びプロテオームの情報を統合したデータベースから、生殖母体に特異的に発現していることが予想されている遺伝子を約200種類選択した。これらの遺伝子それぞれの全長を増幅するPCRプライマーを設計した。熱帯熱マラリア原虫3D7培養株の生殖母体から総RNAを抽出しcDNAを作成した後、これらを用いて生殖母体特異的cDNAをPCR増幅し約160種類のcDNAをクローン化した。 2.熱帯熱マラリア原虫生殖母体に特異的なタンパク質のゲノムワイドな発現 上記でクローン化することに成功した生殖母体期原虫に特異的な遺伝子を、コムギ胚芽無細胞タンパク質合成系を用いて組換えタンパク質の発現を試みたところ、現在までにコドンの改変をすることなく、約70種類の組換えタンパク質合成に成功した。 3.現在この組換えタンパク質を用いてプロテインアレイを作成し、単クローン抗体との反応性を検討中である。
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