研究課題
1)H2クラスI KO/HLA-A^*2402トランスジェニックマウスの作製日本人に多いHLA-A^*2402を発現するH2クラスI KO/HLA-A^*2402トランスジェニックマウスを作製中である。HLA-A^*2402発現プラスミドをβ2-ミクログロブリンKOマウス胚に導入し、PCR法によりHLA-A^*2402トランスジェニックマウスのスクリーニングをし、遺伝子の導入を確認した1系統を維持している。そのマウスに現在MPT51遺伝子を免疫している。2)MPT51 CTLエピトープの検索MPT51については、HLA-A^*0201トランスジェニックマウスへのMPT51 DNAワクチン投与により、MPT51 p51-60ペプチド特異的IFN-γ産生を認め、このペプチドがHLA-A^*0201拘束性CTLエピトープである可能性を示した。このことは、この実験系がCTLエピトープの同定に有効であることを示すものである。3)HLA-A^*0201陽性の結核患者末梢血中のMPT51 p51-60ペプチド特異的T細胞の検出さらに国立天竜病院の協力のもとに、HLA-A^*0201陽性の結核患者末梢血を採取しペプチド特異的なIFN-γ産生があるかどうか検討した。しかし、結核患者末梢血では、明らかなMPT51 p51-60ペプチド特異的メモリーT細胞の検出はできなかった。これは、結核患者末梢血では十分な新鮮血を採取するのが困難であること、老齢者が多いこと等の理由が考えられた。4)HLA-A^*0201陽性の健常者末梢血中のMPT51 p51-60ペプチド特異的T細胞の検出そこで、BCG接種履歴のあるHLA-A^*0201陽性の健常者末梢血中のMPT51 p51-60ペプチド特異的メモリーT細胞の検出を試みた。その結果、2人のHLA-A^*0201陽性健常者末梢血を1週間このペプチドで刺激した後、MPT51 p51-60ペプチド/HLA-A^*0201テトラマー陽性CD8^+T細胞の増殖を認めた。また、1人のHLA-A^*0201陽性健常者末梢血をこのペプチドで刺激したところ、高いIFN-γの産生を認めた。これらのことは、このペプチドがHLA-A^*0201拘束性CD8^+T細胞エピトープであることを示している。
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