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2006 年度 実績報告書

緑膿菌のefflux、invasion、quorum sensingの相互関係

研究課題

研究課題/領域番号 16390132
研究機関長崎大学

研究代表者

平潟 洋一  長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (50238341)

キーワード緑膿菌 / 薬剤排出システム / 組織侵入性 / efflux pump inhibitor (EPI) / quorum sensing / homoserine lactone
研究概要

緑膿菌の組織侵入性におけるquorum sensingの関与を検討するために、MDCK(Madin-Darby canine kidney)細胞モノレイヤーシステムを用いたpenetration assayを用いて検討を行なった。親株(wild-type)であるPA01株のquorum sensing変異株であるΔlasIおよびΔrhlIの組織侵入性は親株より有意に減弱していた。ΔrhlIの組織侵入性はC4-homserine lactoneの添加で回復した。一方、薬剤排出システム変異株であるΔmexAB-oprMの低下した組織侵入性はhomoserine lactoneの添加では回復しなかった。したがってquorum sensingは緑膿菌の組織侵入性の一部に関与していると考えられるものの、薬剤排出システムMexAB-OprMポンプを介した組織侵入性には影響が少ないと考えられた(研究発表済み)。
さらに、多剤耐性のメカニズムのひとつである薬剤排出ポンプ(efflux pump)、およびそのポンプインヒビター(efflux pump inhibitor ; EPI)と組織侵入性への関連性について研究を行った。緑膿菌の組織侵入性がEPIによって影響を受けるかどうかを、検討した。その結果、組織侵入性に関する因子は主にMexAB-OprMポンプより排出され、それをEPIで阻害することで、組織侵入性が低下することが示唆された。これらの結果は、EPIは単に抗菌薬との共存下で抗菌活性を高めるのみならず、さらに緑膿菌の病原性を抑制する作用も有することを示しており、今後の抗緑膿菌製剤の開発上重要な知見であると考えられる。現在後半のデータを英文原著として専門誌に投稿する準備中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Quorum Sensing System Lactones Do Not Increase Invasiveness of a MexAB-OprM Efflux Mutant but Do Play a Partial Role in Pseudomonas aeruginosa Invasion.2006

    • 著者名/発表者名
      Kondo A, Hirakata Y, et al.
    • 雑誌名

      Microbiology and Immunology 50

      ページ: 395-401

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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