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2004 年度 実績報告書

地域医療における在住外国人母子保健事業のあり方に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16390150
研究種目

基盤研究(B)

研究機関神戸大学

研究代表者

松尾 博哉  神戸大学, 医学部, 教授 (60229432)

研究分担者 高田 哲  神戸大学, 医学部, 教授 (10216658)
田中 恵子  神戸大学, 医学部, 助教授 (30290357)
キーワード在住外国人女性 / 母子保健 / 小児救急 / 外国語医療支援
研究概要

在住外国人女性は対人口比では母子保健の対象グループとして無視できないほど増加しているにもかかわらず、在留資格や国籍、使用言語や文化的な違いによって不利益な状況におかれていることが推察される。国際化が進む中、母と子の健康は多文化共生や次世代の健全な育成において極めて重要である。
本年度の研究では神戸市の外国人集積病院における母子保健指標ならびに小児救急医療の現状を調べた。神戸市内で外国人が集積している拠点病院で外国籍であることが母子保健上のリスク要因となりえるかを調べた。ベトナム人が集住している長田区、兵庫区に近い若宮病院(産婦人科/内科/小児科)ならびに欧米系外国人が集住している灘区の神戸海星病院においてデータ収集を行い、母子保健指標を経済状態(生活保護や助産制度の利用)でマッチングさせた日本人集団と比較検討した。両施設とも、日本人に比して外国人において帝王切開率の高いことが明らかとなった。言語コミュニケーション不足が医療の質に影響する可能性が示唆された。
日本人でも問題を抱える小児救急医療において、外国人患者の診療では医療従事者と患者双方が大きなストレスを感じることも多いと想像できる。そこで、神戸市の小児救急拠点病院である六甲アイランド病院で小児救急外国人受診状況を調べるとともに、外国人小児救急の問題点と今後の課題を探るべく小児救急に携わる医療従事者へのアンケート調査ならびにインタビューを実施した。疾患の種類や健康保険の種類などは日本人のそれと全く変わりなかった。外国人小児救急医療に携わる医師5名、救急部看護師15名の多くが外国人受診者診療で苦労する事として言語コミュニケーションをあげており、早急な外国語医療支援が必要であることが明らかになった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] オーストラリアの医療通訳事情2005

    • 著者名/発表者名
      松尾 博哉
    • 雑誌名

      日本医師会雑誌 133

      ページ: 268-272

  • [雑誌論文] 神戸市における外国語母子保健医療支援の現状2005

    • 著者名/発表者名
      松尾 博哉
    • 雑誌名

      保健の科学 (印刷中)

  • [雑誌論文] 在日外国人母子保健医療の現状と課題 〜神戸市内産科医療従事者へのアンケート調査から〜2004

    • 著者名/発表者名
      松尾 博哉
    • 雑誌名

      周産期医学 34

      ページ: 261-264

  • [雑誌論文] 六甲アイランド病院における外国人小児救急医療の現状と課題2004

    • 著者名/発表者名
      松尾博哉
    • 雑誌名

      小児科診療 67巻・10号

      ページ: 1731-1735

  • [雑誌論文] 産科勤務看護者のための医療英会話セミナー開催とその評価2004

    • 著者名/発表者名
      松尾博哉
    • 雑誌名

      助産雑誌 58巻・12号

      ページ: 73-78

  • [雑誌論文] 地域医療における外国人登録者の母子保健事業のあり方に関する研究2004

    • 著者名/発表者名
      松尾 博哉
    • 雑誌名

      日本医師会総合政策研究機構 報告書 67号

      ページ: 1-98

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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