研究課題/領域番号 |
16390169
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
市原 学 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (90252238)
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研究分担者 |
上島 通浩 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (80281070)
那須 民江 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10020794)
前多 敬一郎 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (30181580)
束村 博子 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (00212051)
岩橋 均 産業技術総合研究所, ヒューマンストレスシグナルセンター, 主任研究員 (60356540)
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キーワード | 1-ブロモプロパン / 感受性遺伝子 / マイクロアレイ / 蛋白付加物 / LC-MS / グロビン蛋白 / F344 / Wistar |
研究概要 |
1.感受性遺伝子の探索 特別なセレクションをせずに確立したInbredラットWistarNagoya(WNA)F59から名古屋大学医学部動物実験施設内で繁殖させ、36匹の雄ラットを用意した。飼料はクレアCE-2を用いた。一方、クレアよりP344ラット40匹を購入した。それぞれの系統について、18匹を毒性比較用、残りの18匹をマイクロアレイサンプル用に分けた。各系統において9匹ずつの2群に分け、一つの群には8週齢より、1-ブロモプロパン1000ppmを吸入曝露し、もう一つの群には、新鮮空気を与えた。曝露は、一日8時間、週7日、4週間行った。その結果、WNAが曝露開始後2週間において、遠位潜時の延長を示し、F344に比べて1-ブロモプロパンに対する感受性が高いことが示唆された。マイクロアレイサンプル用ラットは、8時間1日曝露を行った翌日の定時に解剖し、脳をとりだし、凍結保存を行った。凍結したまま脳を粉砕した後、RNA抽出キットを用いてRNAを抽出し、Reversetranscriptase、Cy5,Cy3を用いて、二つの系統のmRNA発現量を、曝露群、非曝露群それぞれの組み合わせで比較した。現在、アレイの結果を解析中である。 2.蛋白付加物の探索 cysteineと1-ブロモプロパンをアセトン中で反応させ、順相カラムにてS-propylcysteineを分離、精製、結晶化を行い標準物質として用意した。一方、Wistar雄ラットに50ppmの1-ブロモプロパンを曝露し、1週、2週、3週、4週と継時的に採血を行い、グロビン蛋白を抽出した。抽出はアセトンを用いて行った。PicoTagを用いてグロビン蛋白を無酸素下で酸加水分解し、LC-MSによってS-propylcysteineを検出定量した。
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