研究課題/領域番号 |
16390170
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
川上 憲人 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (90177650)
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研究分担者 |
堤 明純 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (10289366)
高尾 総司 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (50335626)
廣川 空実 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (50324299)
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キーワード | がん / 罹患 / 危険因子 / ストレス / 免疫 / 生活習慣 |
研究概要 |
本研究は、職業性ストレスとがん罹患との関連性とそのメカニズムを明らかにすることを目的として、2つの前向きコホート研究(既存コホートデータと新規コホート)および職業性ストレスとがん罹患の媒介要因(免疫機能、抗酸化能などの生理指標および食事等のがん関連保健行動)との関係についての小規模な追跡研究を実施している。本年度は以下の研究を実施した。 1.がん関連の保健行動との関連の解析:新規コホートのベースライン調査結果から、職業性ストレス要因(要求度-コントロール-社会的支援、努力-報酬不均衡)と喫煙および17栄養素の摂取量との関連性を解析し、栄養素についてはJ Epidemiology誌に論文として公表した。 2.がんおよびがん関連の保健行動との関連の男女差の検討:すでに収集したデータを解析し、職業性ストレスと抑うつとの関連の男女差を検討した。 3.がん関連の生物学的指標との関連(川上):従業員男女50名に対して、職業性ストレス調査票に記入を求めると同時に採血を実施し、免疫機能(NK細胞、CD4等リンパ球分画、血清IgA,IgG、抗酸化能マーカー等を測定した。今後データを解析する予定。 4.コホートベースラインの調査を継続し、またがん罹患、異動・退職、死亡等の情報を登録を開始した。 5.職業性ストレスとがん罹患の関連について先行して研究を進めているKawachi教授(ハーバード大学)、日本文化とストレスの関連性について理論的・実験的研究を進めている北山忍教授(ミシガン大学)、努力-報酬不均衡モデルを提唱したSiegrist教授(デュッセルドルフ大学)を招へいし、わが国における職業性ストレスとがん罹患に関する研究の進め方について検討した。
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