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2006 年度 実績報告書

ファイバー改変型癌特異的増殖アデノウイルスによる胆道癌遺伝子治療の実験的有効性

研究課題

研究課題/領域番号 16390203
研究機関筑波大学

研究代表者

安部井 誠人  筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 講師 (20261802)

研究分担者 横山 和尚  独立行政法人理化学研究所, バイオリソースセンター遺伝子材料開発室, 室長 (80182707)
濱田 洋文  札幌医科大学, 医学部, 教授 (00189614)
キーワード遺伝子治療 / 胆道癌 / アデノウイルス / コクサッキー・アデノウイルス受容体 / インテグリン / 胆嚢癌 / 胆管癌
研究概要

癌細胞特異的に増殖,癌を融解するE1変異アデノウイルスは,欧米の臨床治験での画期的有効性が注目された。最近,我々はE1変異ウイルスの胆道癌に対する実験的有効性を明らかにしたが,その過程で約半数の胆道癌細胞では治療効果が乏しいことも見出した。アデノウイルスは細胞表面の受容体CARを介して感染するが,ファイバーの改変(RGDモチーフ導入)が,integrinを介した感染により癌細胞への感染効率を改善することが報告された。しかし胆道癌では検討されていない。本研究では胆道癌に対するE1変異ウイルスの治療効果と細胞表面受容体(CAR, integrin)の関係およびファイバーをRGD改変したE1変異ウイルスの有効性を実験的に解析することを目的とした。平成16年度は,胆道癌細胞でのCAR発現とウイルス感染効率は有意に相関すること,大部分の胆道癌細胞ではintegrinが強発現していること,E1変異ウイルスの治療効果の乏しい癌細胞ではCAR発現が乏しくウイルス感染効率が低いことを明らかにした。平成17年度は,ファイバー改変型E1変異ウイルスがCAR低発現胆道癌細胞における感染効率と抗腫瘍効果を著明に改善することを明らかにした。そこで,本年(18年)度は,「ファイバー改変型E1変異ウイルスの正常細胞に対する安全性およびin vivoでの抗腫瘍効果」を検討した。その結果,ファイバー改変型E1変異ウイルスが1)正常細胞には細胞障害性を発揮しないこと,2)CAR低発現胆道癌のヌードマウス皮下移植腫瘍に対する腫瘍内注入により腫瘍の増大を著明に抑制し,in vivoでも抗腫瘍効果を発揮することが明らかとなった。以上,本ウイルスの前臨床レベルでの胆道癌に対する有効性が判明した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] E1A, E1B Double-Restricted Adenovirus with RGD Fiber Modification Exhibits Enhanced Oncolysis for CAR-Deficient Biliary Cancers.2007

    • 著者名/発表者名
      Mariko Wakayama, et al.
    • 雑誌名

      Clinical Cancer Research 印刷中

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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