研究課題/領域番号 |
16390204
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
横田 隆徳 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (90231688)
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研究分担者 |
明里 宏文 国立感染症研究所, 筑波医学実験用霊長類センター, 主任研究官 (20294671)
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キーワード | RNA干渉 / siRNA / カチオニックベクター / C型肝炎 / タマリン / マーモセット / GBV-B / インターフェロン |
研究概要 |
1)新世界ザルによる急性C型肝炎のサロゲートモデルの確立: HCVはヒトとチンパンジーにしか感染しないが、GBV-BはHCVに最も近縁なウイルスで、基本的な遺伝子構造もに酷似し、新世界ザル(タマリン・マーモセット)で急性肝炎を呈する。我々はGBV-B分子クローンからGBV-Bを作成して、本邦で初めてタマリンにおいて急性肝炎の感染実験モデルを確立したが、タマリンは安定した入手が困難であることから、今回マーモセットにおいてGBV-Bのin vivo増殖モデルを確立した。 2)マーモセットでのGBV-Bのin vivo増殖モデルでのsiRNAによるウイルス増殖抑制の成功: 1.3x10^8GEのGBV-Bの接種前後、3日間GBV-Bに対する化学合成siRNAをカチオニックベクターに包埋して下肢の静脈から投与したところ、投与10週後でも5.0mg/kgでは末梢血清のウイルスは検出感度という顕著な増殖抑制効果を認めた。一方、siRNAをカチオニックベクターを用いて静脈注射した場合はin vivoにおいてインターフェロンが誘導された。このsiRNA/カチオニックベクター複合体の投与により血中のインターフェロンが上昇したので、このウイルス抑制効果の1部はインターフェロン効果と考えられた。 3)インターフェロン誘導回避化学修飾の開発: siRNAのセンス鎖、アンチセンス鎖に0メチル化、フッ化、S化などの化学修飾を組み合わせることによりICRマウスも用いたin vivoの実験でpreliminaryながらインターフェロン誘導を軽減する結果が得られている。
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