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2004 年度 実績報告書

遺伝子工学技術を用いた生体内バイオセンサー

研究課題

研究課題/領域番号 16390243
研究種目

基盤研究(B)

研究機関山梨大学

研究代表者

北村 正敬  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (90333062)

研究分担者 姚 建  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教授 (50303128)
武田 正之  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (80197318)
キーワード遺伝子導入 / 遺伝子治療 / バイオセンサー / NF-kB / 糸球体腎炎 / 分泌方アルカリフォスファターゼ / メサンギウム細胞 / 細胞移植
研究概要

本研究は、患者への侵襲・負担を軽減する先進医療(診断・病勢把握・治療技術)の確立に向け、特定の病態応答遺伝子の制御配列を分子センサーとして用いることにより、鋭敏かつ特異性の高い生体内バイオセンサーを臓器局所に構築することを目指す。具体的には血液・尿中の外来マーカータンパクのレベルを測定することで病勢を適宜チェックし、病態の変化を早期に認知しうる簡便な病勢監視システムの開発を最終目標とする。その第一歩として本年度は糸球体腎炎をモデルとし、その病勢モニタリングに有用なシステムの構築を目指した。まずin vivoにおいて最も有用な分泌型リポータータンパクを同定するため、分泌型アルカリフォスファターゼ(SEAP)、分泌型メトリジアルシフェラーゼ(MLuc)、およびヒト絨毛ゴナドトロピン(hCG)をウイルスプロモーターのコントロール下で恒常的に発現させるプラスミドを準備し、それをラットメサンギウム細胞に遺伝子導入、安定な発現細胞を樹立した。次にこれらの細胞をラットの腹腔に移植し、血清中の各マーカータンパクのレベルを検討、その結果SEAPが最も有用であることを明らかにした。そこで、炎症に即応して活性化される遺伝子制御配列(NF-κB結合配列)を分子センサーとして用い、その下流にSEAP遺伝子を挿入、作製したプラスミドを培養ラットメサンギウム細胞に導入して安定なセンサー細胞を樹立した。この細胞は、炎症性サイトカインであるIL-1βおよびTNF-α、また糸球体腎炎の発症進展に密接に関わっている活性化マクロファージに反応して、高度のSEAPmRNAおよびSEAP活性を発現することが確認された。また、Thy1腎炎を誘発したラットの糸球体に移植した場合、その後単離された糸球体からは高レベルのSEAPの発現・分泌が観察された。以上の知見は、樹立したセンサー細胞を糸球体内局所に送り込むことにより、糸球体腎炎をin vivoでモニタリングすることが可能であることを強く示唆するものである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Alkaline phosphatase vs. luciferase as secreted reporter molecules in vivo2005

    • 著者名/発表者名
      Nobuhiko Hiramatsu
    • 雑誌名

      Analytical Biochemistry In press

  • [雑誌論文] Genetic biosensors : Application for medicine, ecomanagement, and in vivo bioimaging2004

    • 著者名/発表者名
      Masanori Kitamura
    • 雑誌名

      Recent Res.Devel.Biophys.Biochem. 4

      ページ: 1-13

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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