研究課題/領域番号 |
16390301
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
松尾 雅文 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10157266)
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研究分担者 |
竹島 泰弘 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40281141)
八木 麻理子 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (60362787)
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キーワード | ジストロフィン / エクソンスキッピング / DMD / アンチセンス |
研究概要 |
デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)の治療としてアンチセンスオリゴヌクレオチドを用いたジストロフィン遺伝子のエクソンスキッピング誘導治療の研究を実施している。DMD患者がジストロフィン遺伝子に有しているエクソンの欠失に対して隣接するエクソンのスキッピングを誘導して、ジストロフィンmRNAをアウトオブフレームからインフレームに変えジストロフィンを産生させるものである。これまで、エクソン19のスキッピング誘導において実績を挙げてきた。ここでは欠失異常のホットスポットにあるエクソン欠失の治療に対応し得るアンチセンスオリゴヌクレオチドの探索を行った。その結果、遺伝子の欠失のホットスポットのうち中央部にあるエクソン欠失に対応して、エクソンスキッピング誘導を導くアンチセンスオリゴヌクレオチドの同定に成功した。またDMD患者由来培養筋細胞においてジストロフィンを産生させることに成功した。 一方、エクソンスキッピングを誘導するためにはスプライシングの制御機構のより詳細な解明が必要である。そこで、様々なジストロフィン遺伝子の異常を解析し、その中でスプライシング異常を2次的に来たす例を発見した。その結果、スプライシン促進配列の解明に成功し、今後のエクソンスキッピングを誘導するアンチセンスオリゴヌクレオチドのデザインに非常に有力な情報を得ることに成功した。
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