研究課題/領域番号 |
16390316
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
竹田 潤二 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 教授 (50163407)
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研究分担者 |
東城 博雅 大阪大学, 生命機能研究科, 助教授 (90135707)
橋本 公二 愛媛大学, 医学部, 教授 (00110784)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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キーワード | 組織特異的遺伝子破壊 / 表皮 / スフィンゴ脂質 / マウス / スフィンゴ脂質合成酵素 / バリヤー機能 |
研究概要 |
表皮のスフィンゴ脂質は、その生理学的重要性が指摘されているが、実験的に直接示された例は少ないと思われる。本研究課題では、表皮において特異的にスフィンゴ脂質生合成系の最初のステップの酵素(SPT)遺伝子を破壊し、スフィンゴ脂質の生合成がストップしたマウスを作製し、スフィンゴ脂質の生理学的意義を解析した。SPT欠損マウスは、新生仔の段階では異常が認められず、徐々に皮膚症状が現れてきて、生後3週前後で死亡する。しかも一見正常に見られる新生仔の皮膚をtape stripping等で処理すると、SPT欠損マウスのバリアー機能の回復が非常に遅れることが判明しているので、表皮脂質をマススペクトロメトリーで解析した。新生仔では、スフィンゴ脂質成分に大差は認められなかったが、3週後、SPT欠損マウスにおいて通常では認められないような3本脂肪酸がスフィンゴシン骨格に結合しているものが検出された。これは皮膚の疎水性を上昇させるために代謝性に増加していると考えられた。つまり、皮膚自体でスフィンゴシンの合成を行うことが非常に重要で他の臓器からの供給だけではバリアー機能を完全に保つことができない可能性が示唆された。
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