研究課題/領域番号 |
16390319
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
神保 孝一 札幌医科大学, 医学部, 教授 (30094238)
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研究分担者 |
山下 利春 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (50167706)
小海 康夫 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20178239)
相馬 仁 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (70226702)
坂根 郁夫 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (10183815)
廣崎 邦紀 札幌医科大学, 医学部, 助手 (00363705)
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キーワード | メラニン / メラノソーム / メラノサイト / トランスジーン / 低分子G蛋白 / 色素異常症 / トランスジェニックマウス / Rab蛋白 |
研究概要 |
低分子GTP結合蛋白質であるRab蛋白質はエクソサイトーシス、エンドサイトーシスを含む酸性顆粒・リソゾーム細胞内小胞輸送に重要な役割を担っている。我々は最近、精製したメラノソーム分画中にRab7が存在し、メラニン生合成に重要な役割を担う蛋白質であるチロシナーゼ関連蛋白質1(tyrosinase related protein-1 ; TYRP-1)の酸性顆粒メラノソームへの小胞輸送にrab7が関与し、色素異常症の原因となり得る事と報告した。メラニン生合成の場であるメラノソームは、それぞれ異なった形態的・生化学的な特徴を有する4段階の成熟過程をとる。この過程は、酸性顆粒内の様々な構造蛋白質と酵素蛋白質の生合成進行程度及び運搬過程の違いを反映しており、多数のステップが相互に動的に絡み合った極めて複雑な系である。しかし、酸性顆粒メラノソーム形成に伴うゴルジー体(TGN)からメラノソームへの輸送過程において、最も未解決の点を有している蛋白質の一つが構造基質を形成するgp100/Pmel17/Silvである。本研究では、酸顆粒粒の小胞輸送経路におけるメラノソーム蛋白の合成・成熟過程を明らかにする目的でYeast two-hybrid法を用い、色素産性ヒトメラノーマ細胞株であるMMAcにおけるRab7と相互作用する蛋白質の検索と同定を行った。その結果、野生型Rab7とRab7-Q67L(活性型)がメラノソーム構造蛋白であるgp100と特異的に相互作用することを見出し、更に、Rab7がgp100の成熟を促進させることを示唆する新しい知見が得られた。今後はトランスジェニックマウスを理いたトランスジーンの実験を行う予定である。
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