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2004 年度 実績報告書

動脈硬化の質的診断のための分子イメージング

研究課題

研究課題/領域番号 16390337
研究種目

基盤研究(B)

研究機関京都大学

研究代表者

佐治 英郎  京都大学, 薬学研究科, 教授 (40115853)

研究分担者 久下 裕司  京都大学, 薬学研究科, 助教授 (70321958)
多田村 栄二  京都大学, 医学研究科, 助手 (70303831)
久米 典昭  京都大学, 医学研究科, 講師 (20252455)
野原 隆司  田附興風会, 医学研究所・第3研究部, 研究主幹 (80180769)
向 高弘  九州大学, 薬学研究院, 助教授 (30284706)
キーワード血栓 / 不安定プラーク / 分子イメージング / 超小型放射線検出器 / グルコース誘導体 / F-18 / マクロファージ
研究概要

本研究の目的は、虚血性心疾患や脳血管障害などの疾患の基盤的な原因である動脈硬化の質的な診断、特に血栓形成に関与する動脈血管内膜内の不安定プラークの選択的な画像診断のための『分子イメージング』に適した放射性薬剤およびそれによる高感度核医学イメージング法を開発し、心筋梗塞や脳梗塞などの疾患の予測診断、薬物などの治療効果の定量的評価などに有効な方法を確立することにある。そこで、本年度においては、血管内のプラークを効率よく測定するために、直接血管内に挿入できる、直径1mmの血管内視鏡型の超小型放射線検出器を作成し、その性能を基本的に評価した。検出器としては、F-18などの荷電粒子(ベータ線)の測定を可能とするシンチレータを用いた。また、細いチューブの外側に放射能濃度の異なる点線源を接着させた模擬的血管内プラークを作成し、このチューブの内部に超小型放射線検出器を挿入して、各点線源の放射能を測定したところ、線源の放射能と超小型放射線検出器による測定値との間には直線関係が得られ、本測定器は定量性に優れた測定が出来ることを見出し、本検出器が血管内から放射能の集積状態を直接測定できる可能性を見出した。一方、不安定プラークに選択的に集積する放射性リガンドを見出すために、グルコースが不安定プラークに多く存在するマクロファージのエネルギー源となりえることに着目して、実験動物モデル(WHHLウサギ)にグルコース誘導体であるF-18-FDGを投与し、F-18-FDGの集積をオートラジオグラフィ、血管内膜のマクロファージの数を組織染色によりそれぞれ調べ、比較したところ、両者は高く相関することを見出した。以上の結果より、F-18-FDGは血管内膜の不安定プラークに存在するマクロファージに取り込まれ、その結果F-18-FDCを用いれば動脈血管内膜内の不安定プラークを選択的に検出できる可能性を明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 18-F-FDG accumulation in atherosclerotic plaques : immunohistochemical and PET imaging study.2004

    • 著者名/発表者名
      Hideo Saji
    • 雑誌名

      J.Nucl.Med. 45・7

      ページ: 1245-1250

  • [雑誌論文] A catheter-based radiation detector for endovascular detection of atheromatous plaques.2004

    • 著者名/発表者名
      Takahiro Mukai
    • 雑誌名

      Eur.J.Nucl.Med., Mol Imaging 31・9

      ページ: 1299-1303

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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