研究課題/領域番号 |
16390350
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | (財)先端医療振興財団 |
研究代表者 |
千田 道雄 財団法人先端医療振興財団, 映像医療研究部, 部長 (00216558)
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研究分担者 |
坂本 攝 財団法人先端医療振興財団, 映像医療研究部, 主任研究員 (40344402)
富永 英之 財団法人先端医療振興財団, 映像医療研究部, 研究員 (00393348)
前田 潔 神戸大学, 大学院・医学系研究科精神神経科学, 教授 (80116251)
幸原 伸夫 神戸市立中央市民病院, 神経内科, 部長
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キーワード | PET / アルツハイマー病 / 軽度認知障害 / FDG / 脳糖代謝 / ドネペジル |
研究概要 |
高齢化社会を迎えてアルツハイマー型痴呆の早期治療が重要となっているが、そのための早期診断や治療効果の評価と予測にはFDGによるPETイメージングが有効と期待されている。また、現在用いられている抗痴呆薬はアセチルコリンエステラーゼ(AChE)活性を阻害するが、^<11>C-MP4A(メチルピペリジル-4-アセテート)によるPETイメージングでAChE活性を測定すれば、薬理効果を直接測定できる。 本年度は、早期のアルツハイマー型痴呆あるいは軽度認知障害(MCI)の患者をリクルートするために、神戸大学附属病院および神戸市内・近辺にて「もの忘れ外来」を開いている9つの医療機関と連携し、もの忘れ精密検診システムのネットワークを構築した。このネットワークに属する医療機関から先端医療センターへもの忘れを訴える患者の紹介を受け、PET、MR(形態画像とMRS)、および認知機能検査(ADASなど)を行って、診断し、紹介元にて治療あるいはフォローするという仕組みである。MRIによって脳血管障害を除外し、FDG-PETとMRI-morphometryおよびMRSによってアルツハイマーの早期診断を試みた。本年度は6名の新しい患者を登録し、検査結果に基いてドネペジル治療あるいはフォローアップを紹介元医療機関にて行っている。 ^<11>C-MP4Aについては、合成の準備を行った。将来治療薬臨床試験における薬理作用の評価に使えるように、院内GMPに適合するよう配慮した。また、安全性と有効性を確認するためには、動物実験が必要であるが、本年度は、先端医療センターから隣接するバイオメディカル創造センターのRI実験室に放射性薬剤を運んで動物実験を行うための器具や手続きなど体制を整えた。
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