研究課題
基盤研究(B)
A)肝繊維化及び星細胞活性化におけるチオレドキシン関与の解明:チオレドキシン強発現のtransgenic mouse (Tg mouse)とwild type mouse (WT mouse)にチオアセトアミドを投与して肝硬変を作成したが、Tg mouseでは肝線維化の程度が軽微であることが明らかとなった。過酸化脂質malondialdehydeの蓄積量をみるとTg mouseでは有意に少なく、この効果はチオレドキシンの抗酸化作用に帰することが示唆された。Tg mouseから分離された星細胞はWT mouseからのものよりは増殖性が低いことが明らかとなった。レコンビナントチオレドキシンの投与はPDGF-BB刺激下で培養星細胞のDNA合成を抑えることも判明した。B)肝細胞癌術後症例で慢性肝障害を伴うもの及び術後急性肝不全を起した症例に対するN-アセチルシステイン製剤(以下NAC)の効果:肝細胞癌術後慢性肝障害を呈する3症例及び術後肝不全を起した2症例におけるNACの効果を調べた。慢性肝障害を呈する3症例全例、NACを安全に6ヶ月間投与しえた。3例中1例で腫瘍マーカーの増悪を認めたが、2例に線維化マーカーの改善、1例に肝酵素値の改善、血小板数の改善を認めた。術後急性肝不全を呈した2症例にNACを3クール(1クール5日間)安全に投与しえた。1例の術後肝不全改善に関わった可能性が考えられたが、残りの1例では関与が無かったと考えられた。症例数が少ないため、安易に結論づけすることはできないが、5例ともNAC投与後急激に悪化を認めた症例は無く、安全性には問題ないと考えられた。有効性に関しては、更なる検討が必要であると考えられた。C)ROCK阻害剤Y-27632による星細胞活性化抑制効果及び肝虚血再潅流障害防止効果の検討:ROCK阻害剤Y-27632による虚血再潅流障害での星細胞活性化抑制効果の検討:ラットにおいて、生体顕微鏡で検討したが、Y27632は類洞血流の改善することが明らかとなった。しかし、この機序として肝微小血管平滑筋の弛緩と白血球膠着抑制によることは分かったが、類洞血流に対する星細胞の直接の関与については証明するに到らなかった。また、ラットにエンドトキシンを投与して肝障害を作成し、同様、ROCK阻害剤Y-27632の効果を検討したが、類洞血流の改善がみられ肝障害軽減効果が確認された。
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