研究課題
基盤研究(B)
(目的)心筋再生医療の新たな可能性として細胞周期制御因子であるサイクリンD1を心筋細胞に導入し、その増殖をはかる。(実験の概略)(1)サイクリンD1遺伝子の作製(2)同遺伝子の遺伝子組換え(核移行シグナル配列の付加)(3)ウィルスベクターの作製(4)培養心筋細胞への遺伝子導入と評価(5)大動物(心筋虚血モデル)心筋への遺伝子導入と評価(現在の状況)ヒトcDNAをテンプレートとしてPCR法を用いてサイクリンD1遺伝子を作製した(上記(1))。また、SV40由来の核移行シグナル配列を作製しサイクリンD1遺伝子とのライゲーションを行った(上記(2))。これにより非増殖細胞においても細胞周期制御因子であるサイクリンD1遺伝子が核内に移行できるようになると考えられる。作製した遺伝子より目的のタンパク質が得られ、細胞において生理的な動向,局在を示すのかを確認する必要がある。現在、培養増殖細胞に対し上記遺伝子を組み込んだプラスミドベクターを導入し、免疫染色法及びウェスタンブロッティング法を用いてそれらを確認しているところである。同時にウィルスベクター(レンチウィルス)の作製も開始している。