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2005 年度 実績報告書

心筋再生療法の臨床応用のための基礎的研究:残存心筋細胞増殖による心筋再生法

研究課題

研究課題/領域番号 16390398
研究機関九州大学

研究代表者

塩瀬 明  九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (30363336)

研究分担者 原田 実根  九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (00019621)
住本 英樹  九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (30179303)
富田 幸裕  九州大学, 大学病院, 講師 (90180174)
田ノ上 禎久  九州大学, 大学病院, 助手 (40372742)
伊東 裕幸  九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (70336022)
キーワードサイクリンD1 / 心筋細胞増殖
研究概要

我々は心筋細胞に対し、細胞周期制御因子であるサイクリンD1遺伝子を導入することにより増殖を促す事を試みた。細胞周期制御因子を用いて非増殖細胞の分化を促す研究は既にアデノウィルスベクターを用いた報告が散見されるが、同ベクターは一過性に目的タンパク質の発現を示すのみである。そこで比較的高い遺伝子導入効率であり半持続的にmildに目的タンパク質の発現が得られるレンチウィルスベクターを用いてサイクリンD1,核移行シグナル配列付加サイクリンD1(D1NLS),サイクリンD1と複合体を形成する事により細胞周期の進行を促すCDK4遺伝子の心筋細胞への導入を試みた。細胞は(分化能を失ったとされる)生後3〜4日のSDラットより採取した心筋細胞の初代培養を用いた。サイクリンD1の発現は免疫組織染色法により確認した。
1.サイクリンD1の発現及び核への移行
サイクリンD1/D1NLSをコードしたレンチウィルスベクターのMOIを0.4以上、CDK4をコードした同ベクターのMOIを0.09以上にして共遺伝子導入した時、心筋細胞において5.4〜50%の遺伝子導入効率が得られた。興味深い事に核移行シグナル配列の有無に関わらず、サイクリンD1の発現を認めた心筋細胞の多くにおいてサイクリンD1は核に局在していた。また非心筋細胞における上記遺伝子の導入効率は心筋細胞と比較して低い傾向がみられた(2.0%〜21%)。
2.サイクリンD1の発現と増殖
細胞増殖のマーカーであるKi67に対する抗体を用いて心筋細胞の増殖を確認した。サイクリンD1が発現し核に局在していた心筋細胞の20%がKi67陽性であった。同実験ではサイクリンD1の核での局在が確認された心筋細胞数は少なく今回の結果のみで確定的な事はいえないが、レンチウィルスベクターを用いたサイクリンD1遺伝子の導入により心筋細胞が増殖する可能性を示唆するものであった。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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