研究課題
細胞治療は臓器移植とは異なり、生体外で培養・分化誘導された細胞やホルモン、成長因子などの液性因子を投与することで臓器機能を穂填することを目指している。重症心疾患の分野で従来より臓器移植が果たしてきた役割は大きく、すでに重症心疾患治療の選択枝として定着している。しかし、小児の重症心不全治療においてはドナー不足や成長に伴う再移植の必要性、さらには移植治療め侵襲の大きさや医療コストあ問題などを考慮すると、圃心臓移植に替わって主役を担う治療法が待望されている。この点で、細胞移植治療が十秀かつ安定した効果を挙げることができれば従来の臓器移植と比べて大きなアドバンテージぶある。小児重症心不全には、先天性心、塚母に対すう修復術後急駐期の心筋不全、機能的単心室に対するFontan術後遠隔期の循環不全、特発性拡張性心筋症など種々の原因力弐ある那すべて難治性であり、特に小児心移植の認められていない本邦では大きな臨床上の課題となっている。そこで、われわれは、小児重症心不全の治療として心筋細胞移植に注目し、研究を遂行した。特に培養された心筋細胞のヒトへの移植法の臨床的実現化の方法を検討した。研究期間の前半は慶慮義塾大学医学部においてその基礎的研究を行った。研究期間の後半では、心筋細胞培養法の確立に目途ぶ立った時点で臨床応用を目指した研究を行った。また、得られたヒト幹細胞に対して、網羅的発現遺伝子解析ならびにモノクーローナル抗体を用いた既知の分子発現解析行った。本研究では、特に再生医療の効果的かつ安全な実施への応用を租指したヒト踏帯血由来間葉系幹細胞の培養技術・特徴解析などの基盤情報整備を行うことを目的として研究を推準した。心筋細胞を実際に心筋に移植することを考慮し、将来ヒトにおける細胞移植が治療として行われる際には、レシピエントに対する移植前後のケアーが確実に行えるシステムを構築することが必要となる。
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