研究課題/領域番号 |
16390401
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
岩崎 喜信 北海道大学, 大学院医学研究科, 教授 (00113522)
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研究分担者 |
小林 浩之 北海道大学大学病院, 医員 (70374478)
黒田 敏 北海道大学大学病院, 講師 (10301904)
吉野 雅美 北海道大学大学病院, 医員 (70366285)
矢野 俊介 北海道大学大学病院, 助手 (20374481)
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キーワード | brain tumor / bone marrow stromal cell / transplantation / cell fusion / anti-angiogenesis |
研究概要 |
腫瘍細胞とBMSCのin vitroにおける観察法 実験にはラットグリオーマC6細胞と、同じくSDラットBMSCを用いた。最終的に腫瘍、幹細胞の両者ともPKH linker (Sigma)を用い、それぞれ緑色、赤色で蛍光標識することとした。本蛍光標識法は細胞へのダメージも少なく、ほぼ100%の標識が得られ、かつ約2週間安定した観察が可能であった。 融合能の検討 (1)C6、BMSCともsemi-confluentの状況で細胞融合実験に供した。C6、BMSCをPKHで標識し48時間後にトリプシン処理後、1:1比率(各々4x10^5個)で共培養を開始。24、48、72時間後に蛍光顕微鏡で観察。融合細胞と思われる二重染色陽性細胞は極めて少数しか確認できなかった。そこで混合比率、細胞数の条件を変更したが、明らかな融合効率の改善には至らなかった。 (2)センダイウイルスを用いてBMSCとC6細胞の融合を試みた。融合細胞と思われる二重染色陽性細胞は全体の約10%程度確認された。これらの細胞を単離・クローニングを様々な条件下で試みた。融合後の細胞は非常に不安定であるたが、現在クローニングおよび継代培養の適正条件を検討中である。計画の根幹となる融合細胞単離培養は今後本法で確立を目指す。 上記以外にも種々の方法で幹細胞と腫瘍細胞の融合に関し検討を行ったが、骨髄幹細胞の細胞融合能を利用した脳腫瘍の治療実現に向けては解決すべき問題も多く、研究期間終了後も継続予定である。
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