• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

VEGFを分子標的とした新規抗脳浮腫療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16390410
研究機関神戸大学

研究代表者

甲村 英二  神戸大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30225388)

研究分担者 近藤 威  神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (50273769)
三宅 茂  神戸大学, 医学部附属病院, 助手 (30362784)
キーワードbrain edema / VEGF / ischemia / cold injury
研究概要

昨年に続きラット凍結脳損傷モデルを用いてVEGFレセプターの抑制が損傷後の脳浮腫軽減に有用であるか検討した。凍結脳損傷モデルにおいては損傷30分、48時間後で凍結損傷部周辺脳組織中のVEGF含量が有意に上昇していた。VEGFレセプターに対する選択的拮抗剤VGA1155を損傷30分前に単回投与することにより、損傷24時間後の血管透過性亢進、脳水分含有率上昇を有意に抑制し得た本年度は虚血性脳浮腫モデルをもちいて検討した。ラット中大脳動脈一時閉塞・再潅流モデルにおいての検討では、VEGFレセプターに対する選択的拮抗剤VGA1155を損傷30分前に単回投与することにより局所脳虚血再潅流4時間後までの血液脳関門透過性亢進が有意に抑制された。24時間後の脳水分含有量もVEGFレセプター拮抗剤投与により有意に減少した。さらに、虚血再潅流1週間後の脳損傷部体積は、VEGFレセプター拮抗剤投与により有意に減少し、神経学的スコアも改善が得られた。このことは、虚血再還流後の脳浮腫を早期に抑制することによって、二次的脳損傷を軽減しうることを示している。VEGFレセプターに対する選択的拮抗剤を用いての直接的検討に加えて、ラット脳血管についての形態的評価法確立のための研究を進めた。高輝度放射光施設Spring-8を用いて、小動物における脳血管連続撮影法を確立し、ラットの穿通枝の血管反応性を報告した。さらに、マウスの連続脳血管撮影法を始めて開発した。今後VEGFレセプター拮抗剤投与によって血管形態が変化するかどうかの検討や、虚血性脳浮腫に関する研究のために極めて有益と考える。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Effect of VEGF receptor antagcnist (VGA1155) on brain edema in the rat cold injury model.2007

    • 著者名/発表者名
      Koyama J
    • 雑誌名

      Kobe Journal of Medical Science 53(In press)

  • [雑誌論文] In vivo X-ray angiography in the mouse brain using synchrotron radiation.2006

    • 著者名/発表者名
      Kidoguchi K
    • 雑誌名

      Stroke 37・7

      ページ: 1856-1861

  • [雑誌論文] Quantification of distension in rat cerebral perforating arteries.2006

    • 著者名/発表者名
      Morishita A
    • 雑誌名

      Neuroreport 17・14

      ページ: 1549-1553

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi