研究課題/領域番号 |
16390421
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
大井 静夫 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (30194062)
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研究分担者 |
日下 康子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (00292219)
野中 雄一郎 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (60345824)
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キーワード | 髄液循環動態 / 神経内視鏡手術 / 幼若脳 / 髄液主循環路 / 3D-CT cisternography / 胎児水頭症 / 難治性水頭症 / Evolution Theory in CSF Dynamics |
研究概要 |
申請者らは、これまでに新たな神経内視鏡の開発・改良を試み、最近ではドイツ・カールストルツ社との共同研究によってrigid-rod endoscopeをフリーハンドに用いる新しい機種を開発した。これらの内視鏡応用機器の改良と手術手技の進歩により、水頭症の治療法としての脳室開放術の術式が一部の水頭症症例の治療において短絡術を不要とする可能性がある。 しかしながら、多彩な水頭症病態の中で、特に、幼若脳においては髄液主循環路の髄液循環は未発達で、中脳水道閉塞例等では生来のクモ膜下腔の髄液循環は乏しく、ここに交通性をつけたとしても機能的に髄液循環が十分に発達するか否かは、術前に評価する手段がなく、現時点ではその評価法そのものが重要な研究課題となる。 本研究の第一段階のまとめとして、これらから"Evolution Theory in CSF Dynamics"の新たな学説を打ちたて2004年8月31日、第32回国際小児脳神経外科学会(ブエノスアイレス(アルゼンチン))の席にて本研究結果をISPNメンバーに提示し、意見の収集を行った。さらに、同国際学会誌のEditorであるDiRocco教授と総説としてのChild's Nervous System誌への論文掲載の検討を行った。さらに、2004年10月1日にはバグワッティオレーション(チェンナイ、インド)にて研究課題の"Evolution Theory in CSF Dynamics"を報告し、Professor Bhagwatiの評価を得た。以上、本年度の本研究の成果は、これらの幼若脳における髄液循環動態と胎生期より発生進行する胎児水頭症の特殊な病態が"Evolution Theory in CSF Dynamics"の新学説としてまとめられ国際学会誌に掲載されることとなった。
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