• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

コンディショナルノックアウトマウスを用いたTAK1による骨代謝制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16390434
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

佐藤 浩二郎  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (10372434)

研究分担者 高柳 広  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20334229)
朝霧 成挙  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 特任助手 (20372435)
キーワード破骨細胞 / 骨芽細胞 / 免疫学 / 骨代謝 / 骨免疫学 / 転写因子 / キナーゼ / コンディショナルノックアウト
研究概要

骨組織は、骨芽細胞による骨形成と破骨細胞による骨吸収のバランスによって恒常性を維持しており、骨形成に比べて骨吸収が過剰になると、骨粗鬆症、骨腫瘍(原発性及び転移性)、関節リウマチなどの炎症性骨疾患でみられるような骨量減少をきたす。破骨細胞分化因子RANKL刺激によって破骨細胞前駆細胞内では転写因子NF-κBの活性化MAPキナーゼの活性化が起こることが知られている。我々はMAPKKKであるTAK1の破骨細胞分化における役割を明らかにするために研究を開始した。昨年度までに(1)レトロウイルスベクターによりTAK1及びその変異型を破骨細胞前駆細胞に導入する実験及びTAK1の特異的阻害剤を破骨細胞前駆細胞に投与する実験から試験管内の破骨細胞分化においてTAK1が重症な役割を担うことが明らかになった。(2)破骨細胞特異的にTAK1をノックアウトするコンディショナルノックアウトの手法を用いて生体内においてもTAK1が破骨細胞分化に重要であることを示した。今年度は更にそのメカニズムの解析を進め、破骨細胞特異的遺伝子のプロモーター部位を用いたレポーターアッセイなどからTAK1がこれまでに報告されていない分子をリン酸化・活性化していることを見出した。質量分析を用いてその分子のリン酸化部位の同定に成功したため、今年度はそのリン酸化部位に変異を入れることによって当該リン酸化の意義を更に明らかにする予定である。
また、TAK1と強調的に作用することが明らかとなった別のキナーゼが破骨細胞分化において果たす役割を解析し、破骨細胞分化のマスター転写因子と考えられるNFATc1の誘導など複数の作用点を持つことを明らかにした。実際にこのキナーゼの遺伝子ノックアウトマウスは骨量が増加しており、実際に当該キナーゼが生体内で骨代謝の制御に役割を果たしていることが確認された。この内容は近日中に投稿予定である。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (11件)

  • [雑誌論文] Autoamplification of NFATc1 determines its essential role in bone homeostasis.2005

    • 著者名/発表者名
      Asagiri, M. et al.
    • 雑誌名

      J Exp Med 202・9

      ページ: 1261-1269

  • [雑誌論文] NFAT and Osterix cooperatively regulate bone formation.2005

    • 著者名/発表者名
      Koga, T. et al.
    • 雑誌名

      Nat Med 11・8

      ページ: 880-885

  • [雑誌論文] Contribution of NFATc1 to the transcriptional control of immunoreceptor OSCAR but not TREM-2 during osteoclastogenesis.2005

    • 著者名/発表者名
      Kim, Y.et al.
    • 雑誌名

      J Biol Chem 280・38

      ページ: 32905-32913

  • [雑誌論文] μ-calpain regulates RANKL-supported osteoclastogenesis via NF-kB activation in raw 264.7 cells.2005

    • 著者名/発表者名
      Lee, F.Y.et al.
    • 雑誌名

      J Biol Chem 280・33

      ページ: 29929-29936

  • [雑誌論文] RANK-mediated amplification of TRAF6 signaling leads to NFATc1 induction during osteoclastogenesis.2005

    • 著者名/発表者名
      Gohda, J. et al.
    • 雑誌名

      EMBO 24・4

      ページ: 790-799

  • [雑誌論文] Inhibition of RANKL-induced Osteoclastogenesis by (-)-DHMEQ, a Novel NF-κB Inhibitor, through Downregulation of NFATc1.2005

    • 著者名/発表者名
      Takatsuna, H. et al.
    • 雑誌名

      J Bone Mineral Res 20・4

      ページ: 653-662

  • [雑誌論文] Interplay between interferon and other cytokine systems in bone metabolism.2005

    • 著者名/発表者名
      Takayanagi, H. et al.
    • 雑誌名

      Immunol Rev 208

      ページ: 181-193

  • [雑誌論文] Osteoimmunological insight into bone damage in rheumatoid arthritis.2005

    • 著者名/発表者名
      Takayanagi, R.
    • 雑誌名

      Mod Rheumatol 15・4

      ページ: 225-231

  • [雑誌論文] Inflammatory bone destruction and osteoimmunology.2005

    • 著者名/発表者名
      Takayanagi, H.
    • 雑誌名

      J Periodontal Res 40・4

      ページ: 287-293

  • [雑誌論文] Mechanistic insight into osteoclast differentiation in osteoimmunology.2005

    • 著者名/発表者名
      Takayanagi, H.
    • 雑誌名

      J Mol Med 83・3

      ページ: 170-179

  • [雑誌論文] Stat1-mediated cytoplasmic attenuation in osteoimmunology.2005

    • 著者名/発表者名
      Takayanagi, H. et al.
    • 雑誌名

      J Cell Biochem 94・2

      ページ: 232-240

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi