研究課題/領域番号 |
16390435
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
馬場 久敏 福井大学, 医学部, 教授 (00165060)
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研究分担者 |
小林 茂 福井大学, 医学部附属病院, 助教授 (80234821)
内田 研造 福井大学, 医学部附属病院, 講師 (60273009)
三浪 明男 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20133738)
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キーワード | 機械的ストレス / 神経栄養因子 / 培養脊髄神経細胞 |
研究概要 |
細胞の機械的ストレスにはFX-3000TM-Flexercell Strain Unit(Flexorcell International Corporation, Hillsborough, NC)を使用した。細胞は3x104/wellにてFlex I flexible bottomed plate(ストレス処置群)、Flex II flexible control plateに播種し、5%CO2 incubator内で機械的刺激を行った。Neuron somaの縮小、細胞膜の肥厚、細胞間質の拡大が6時間以上のストレスで観察された。LDH、NO値もその形態変化とほぼ一致して6時間以降で高値を示した。MAP2陽性細胞数は、時間と友に減少するのに対し、GFAP陽性細は比較的ストレスに対してその数は比較的保たれていた。MAP2細胞同様にBDNF陽性細胞も減少し、double stainの結果では、抗MAP2/BDNF抗体陽性細胞はストレス時問に伴い数は減少していた。Astrocyteについては、抗GFAP/BDNF抗体陽性細胞はストレス時間に伴い比較的その数は保たれていたが、経時的な観察により、残存する抗GFAP陽性細胞のimmunoreactivity(IR)は高かった。抗GFAP/NT-3抗体陽性細胞の変化も同様であり、6時間でIRがピークに達していた。一方ニューロンの標識では、BDNF同様、抗MAP2/NT-3抗体陽性細胞数は減少していったが残存するMAP2は高率でNT-3陽性であった。我々は予備実験の結果より伸縮率15%、伸縮回数が毎秒1回程度の比較的軽度なストレス条件を設定した。その結果ストレス開始後6時間で形態変化、神経細胞より放出されるLDH活性の増加、NO活性の増加が観察された。今回の結果より培養細胞下での機械的ストレスに対するアストロサイトが生存維持、機能修復に関与している可能性が示唆された。
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