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2004 年度 実績報告書

前駆細胞からの軟骨分化誘導実験系での網羅的遺伝子発現解析と、その組織修復への応用

研究課題

研究課題/領域番号 16390436
研究種目

基盤研究(B)

研究機関信州大学

研究代表者

脇谷 滋之  信州大学, 医学部附属病院, 講師 (70243243)

研究分担者 清水 富永  信州大学, 医学部, 講師 (40283270)
谷上 信  藤井記念研究所, 所長
キーワード軟骨分化 / 骨形成因子 / 軟骨分化 / 遺伝子発現
研究概要

我々はdiffusion chamber内においてラット胎仔由来の未分化間葉系細胞が骨形成因子(BMP)刺激により軟骨細胞に分化することを明らかにした。今回、その軟骨分化過程における経時的遺伝子発現のプロファイルを行った。
【方法】F344ラット胎児の大腿四頭筋から間葉系細胞を分離し10日間単層培養したものをBMP-2とI型コラーゲンゲルとともにdiffusion chamberに封入し、ラットの腹筋膜下に移植した。0時間、48時間、96時間、1週間、2週間後に検体を取り出し、RT-PCRでBMP Receptor 1(BMPR1)、Smad1、Smad5、Sox5、Sox6、Sox9、アグリカン(AGC1)、II、IX、X、XI型コラーゲンを検出した。BMP添加しなかったものをコントロールとし比較した。
【結果】BMPR1やシグナル伝達にかかわるsmad1、smad5の遺伝子発現には大きな変化は認められなかった。その下流のSox9が48時間後にはすでに発現しており、その後遅れてSox5、Sox6で発現が上昇した。AGC1、COL2A1、COL9A1遺伝子は0時間では発現しておらず、BMP刺激を加えることでAGC1は48時間後に誘導がかかり、COL2A1は48時間後には弱く誘導がかかり経時的に増強した。またCOL9A1は96時間で弱い誘導がかかり、その後増強した。また、COL10A1、11A1遺伝子ではOhでも遺伝子発現が認められた。
【考察】胎児骨格筋由来間葉系細胞はBMP刺激の48時間と早期から軟骨細胞に分化誘導がかかっていると考えられた。また軟骨細胞分化においてはCOL2A1がCOL9A1よりも先に誘導されることが確認できた。【結論】胎児骨格筋由来間葉系細胞はBMP刺激により転写因子が早期から発現し、それに続いて基質成分であるAGC1、COL2A1、COL9A1の順で発現した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Use of bone morphogenetic protein-2 and diffusion chambers to engineer cartilage tissue for the repair of defects in articular cartilage.2005

    • 著者名/発表者名
      Nawata S, et al.
    • 雑誌名

      Arthritis and Rheumatism 52

      ページ: 155-163

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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