研究分担者 |
佐田 通夫 久留米大学, 医学部, 教授 (10162398)
津留 美智代 久留米大学, バイオ統計センター, 研究員 (90368887)
山口 岳彦 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (80245125)
竹内 正弘 北里大学, 薬学部, 教授 (30317060)
佐藤 公昭 久留米大学, 医学部, 准教授 (90268912)
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研究概要 |
骨転移は,有効な治療方法はなく,骨は癌転移の好発部位であり,耐えがたい疼痛や麻痺あるいは病的骨折のために,日常生活活動や生活の質(QOL)に著しい障害が起こり,精神的な苦痛は想像を絶するものがある。骨転移緩和ケアの標準的治療の第一に挙げられるものは破骨細胞に選択的にアポトーシスを生じることによる治療法としてビスフォスフォネート(BP)がある。しかし,静注ゾメタ(ゾレドロン酸)による顎骨壊死の副作用が発症し,骨転移の予防製剤には使用が困難となった。 我々は,がんの骨転移を根治可能とし積極的治療へ繋がるヒト骨転移特異的血中タンパク質を発見した。骨転移バイオマーカー臨床試験は,患者自身の積極的ながん治療参加に繋がる。現在の骨転移の確定診断は,骨シンチグラフィー^<99m>Tc-MDP(370MB_q〜740MB_q/1回)であり,医療被曝の線量制限の問題等から,核医学検査の回数は制限される。その点,ヒト骨転移特異的バイオマーカーは,ルーチンの臨床検査から骨転移早期発見が可能となり,必要性,効率性,有効性の観点からも臨床医療に有用なものである。また,我々が発見した骨転移特異的タンパク質を次世代の骨転移予防製剤としての開発を国内外の共同研究者とおこなっている。 近い将来,骨転移は終末医療ではなくなる。 我々は,トランスレーショナルリサーチのトップランナーとして,日本国民に安全な安心されるがん医療を還元する。
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