研究概要 |
1.KGFベクターの感染性の確認 気道上皮細胞のcell line(BEAS-2B)を用いて、作成したKGFの高い感染効率を確認した。 2.ベクター投与経路の至適性 気道へのベクターの投与は、感染局所の不均一性が懸念されたが、マイクロスプレイヤー^<TM>を用いた投与により、KGFが気管上皮細胞および肺胞上皮細胞に比較的均一に発現していることが免疫組織染色で確認された。また、ベクター投与による気道の炎症はごく軽度であった。 3.肺障害モデルにおけるKGFベクターの効果 均一な肺障害モデルとして、高濃度酸素障害のマウスにおける障害軽減効果を調べた。ベクター投与3日後に、90%酸素の気密容器で72時間飼育、空気呼吸に戻した4時間後に吸入麻酔下に動脈血採取(血液ガス分析)し、失血死させた。肺を取り出し、組織学的、生理学的に肺の障害を定量した。KGFベクター投与により軽減された。また、生存率も有意に改善した。 【成果発表】 『KGF(keratinocyte growth factor)発現アデノウイルスベクターを用いた高濃度酸素暴露肺傷害モデルの治療』第45回日本呼吸器学会学術講演会.2005.4.14-16(千葉),発表受諾 『高濃度酸素肺傷害と修復に対するKGF(keratinocyte growth factor)発現アデノウイルスベクターの効果』日本麻酔科学会第52回学術集会.2005.6.2-4(神戸),発表受諾 "Keratinocyte Growth Factor-Expressing Adenovirus Vector Improves Lung Injury Induced by Hyperoxia" American Thoracic Society 2005 International Conference.2005.5.20-25(San Diego, USA), accepted for presentation 他
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