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2006 年度 実績報告書

前立腺特異抗原(PSA)の糖鎖構造に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16390459
研究機関弘前大学

研究代表者

大山 力  弘前大学, 医学部, 教授 (80282135)

研究分担者 羽渕 友則  秋田大学, 医学部, 教授 (00293861)
土谷 順彦  秋田大学, 医学部, 助教授 (70282176)
荒井 陽一  東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50193058)
キーワード前立腺特異抗原 / 糖鎖 / 前立腺癌
研究概要

前立腺特異抗原(PSA)は糖蛋白であり、N結合型糖鎖が一ケ所存在する。PSAの糖鎖構造の癌性変異を検出するために、まずseminal fluid由来のPSA糖鎖の詳細な構造解析を行い、前立腺癌に特異的なPSAの糖鎖構造の変異を検出するレクチンの同定を行った。さらに詳細に前立腺癌特異的な糖鎖構造について検討したところ、PSAの糖鎖構造は従来同定された構造のみならず、非常に多様性に富んでいることが明らかになった。従来の報告では、PSAの糖鎖は2本鎖で末端にはシアル酸がα2-6でガラクトースに結合したN-glycanのみが発現しているとされていたが、我々の検討では、計19種類の構造が同定された。しかも、末端のシアル酸はα2-6のみでなくα2-3でガラクトースに結合しているものも約10%存在することが明らかになった。さらに、Sialic acid alpha 2,3 Gal-GlcNAcが癌に多く発現していることが明らかになった。そこでSialic acid alpha2,3 Gal-GlcNAcを免疫原として同構造を認識するモノクローナル抗体の作成を開始した。
しかし、糖鎖を認識するモノクローナル抗体は得られたが、Sialic acid alpha 2,3 Gal-GlcNAcとSialic acid alpha 2,6 Gal-GlcNAcの構造を特異的に認識できるクローンはまだ得られていない。
また、前立腺癌診断の精度を向上させるため、サンプルとして前立腺由来のタンパクが大量に採取できる前立腺圧出液を用いたプロテオミクス的アプローチを採用した。その結果、数種類のタンパク質を組み合わせることによって、90%以上の特異度で前立腺癌を診断できる方法を見出した。その成果を特許出願した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] N-acetylglucosaminyltransferase V and beta1-6 branching N-linked oligosaccharides are associated with good prognosis of patients with bladder cancer.2006

    • 著者名/発表者名
      Ishimura H
    • 雑誌名

      Clin Cancer Res 12

      ページ: 2506-2511

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Predictive value of N-Acetylglucosaminyltransferase-V (GNT-V) in superficial bladder cancer recurrence2006

    • 著者名/発表者名
      Takahashi T
    • 雑誌名

      J Urol 175

      ページ: 90-93

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] The Tohoku Prostate Cancer Study Group A randomized comparative study of endocrine monotherapy and a combination of estramustine phosphate with the endocrine therapy in patients with untreated stage D prostate cancer.2006

    • 著者名/発表者名
      Hoshi S
    • 雑誌名

      Int J Clin Oncol 11

      ページ: 303-308

  • [産業財産権] 前立腺癌の診断法2007

    • 発明者名
      大山 力
    • 権利者名
      弘前大学
    • 産業財産権番号
      特願2007-36836
    • 出願年月日
      2007-02-16
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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