研究課題
基盤研究(B)
1.顔面神経麻痺症例におけるヘルペスウイルス再活性化動態の解析Hunt症候群、zoster sine herpete (ZSH)、HSV-1 DNA陽性症例におけるウイルス再活性化動態を定量PCR法とペア血清検査にて解析した。その結果、顔面神経麻痺はVZVおよびHSV-1再活性化の早期から消退期まで様々なタイミングで発症することが明らかとなった。2.Bell麻痺症例における遺伝子発現変化DNAマイクロアレイを用いて患者末梢血単核球における遺伝子発現を、麻痺発症時と回復期で比較した。その結果、発症時により多く発現する遺伝子、回復期により多く発現する遺伝子がいくつか検出された。3.非治癒症例におけるヘルペスウイルス再活性化の検討Bell麻痺と臨床的に診断された症例のうち、非治癒例についてウイルス学的検討を行った。その結果、治らないBell麻痺症例においてはVZVおよびHSV-1再活性化例が多くを占めることが明らかとなった。4.HSV-1再活性化はBell麻痺の何%を占めるのか?HSV-1再活性化症例がBell麻痺の何%を占めるのかを抗HSV抗体保有の有無とVZV再活性化(ZSH)の率から推定した。その結果、約60%の症例においてHSV再活性化がBell麻痺発症に関与していることが推定できた。5.ヘルペスウイルス再活性化動態と麻痺発症パターンからみた抗ウイルス療法の考察ウイルス再活性化と麻痺発症のタイミングを検討し、また抗ウイルス剤とステロイドの併用療法の効果を調べた。ヘルペスウイルス再活性化動態と麻痺発症パターンには多様性があり、抗ウイルス剤が本当に効果を示すのは一部の症例であることが推測された。6.ヘルペス性顔面神経麻痺後遺症に対するボツリヌス療法に関する検討高度の病的共同運動が後遺症として生じたヘルペス性顔面神経麻痺17症例に対してボツリヌス毒素療法を施行し、その治療成績を検討した。ボツリヌス毒素療法は低侵襲であり、病的共同運動に対する有用な治療方法であると考えられた。
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