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2006 年度 実績報告書

Bell麻痺、Hunt症候群の早期診断と病因・病態・治療に関する基礎・臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16390491
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

村上 信五  名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (80157750)

研究分担者 中島 捷久  名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (40012778)
小関 晶嗣  名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (80315887)
キーワード顔面神経麻痺 / 単純ヘルペスウイルス1型 / 神経栄養因子 / LacZ
研究概要

平成18年度は神経栄養因子を遺伝子導入したHSV-1による神経再生効果について検討した。単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)自体の毒性を回避するため、複製不能型HSV-1を作成した。複製不能型HSV-1にLacZを導入し、耳介に接種したが、7日後の顔面神経内に遺伝子導入はみられなかった。間接的には困難と考え、次に顔面神経を外科的に露出して、LacZを組み込んだ複製不能型HSV-1を接種したところ、神経内への導入遺伝子の発現が確認された。その後、HGFを組みこんだ複製不能HSV-1を作成し、同様の手段で接種したところ、顔面神経麻痺の回復促進がみられた。さらに、神経の再生を誘発筋電図と組織学的(電子顕微鏡的)方法を用いて客観的に評価検討した。誘発筋電図は耳下腺部で顔面神経を双極電極で刺激し、口輪筋から筋収縮波形を導出したが、潜時の短縮と振幅の増大が認められた。また、電子顕微鏡的標本では、神経繊維は正常ではないないものの大小不同の多数の有髄神経と無髄神経の再生が確認された。
今後はBDNF, GDNF, CNTFなどの神経栄養因子をHSV-1にLacZを組み込み、マウスの耳介に接種し、神経栄養因子が顔面神経内の何処にどの程度発現するかをin vivoで検討する。具体的には神経栄養因子を遺伝子導入したHSV-1を接種し、5-10日後に顔面神経を摘出、マイクロスライサーにて薄切し、神経栄養因子の発現を免疫染色にて検討する。さらに、外傷やHSV-1再活性化による顔面神経麻痺モデルを用いて神経再生効果を臨床的、電気生理学的、病理組織学的に検討する。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] 聴神経腫瘍2006

    • 著者名/発表者名
      村上信五
    • 雑誌名

      ENTONI 61

      ページ: 113-118

  • [雑誌論文] 中耳真珠腫手術における顔面神経の処理2006

    • 著者名/発表者名
      村上信五
    • 雑誌名

      ENTONI 66

      ページ: 127-131

  • [雑誌論文] 症状からみた救急疾患の診断手順 顔面神経麻痺2006

    • 著者名/発表者名
      村上信五
    • 雑誌名

      JOHNS 22・3

      ページ: 291-297

  • [雑誌論文] マイクロサージャリーにおける内耳道内顔面神経の取り扱い2006

    • 著者名/発表者名
      村上信五
    • 雑誌名

      JOHNS 22・5

      ページ: 709-715

  • [雑誌論文] ウイルス性顔面神経麻痺2006

    • 著者名/発表者名
      村上信五
    • 雑誌名

      耳鼻咽喉科・頭頸部外科 78

      ページ: 31-36

  • [雑誌論文] ハルペスウイルス学-基礎・臨床研究の進歩-2006

    • 著者名/発表者名
      村上信五
    • 雑誌名

      日本臨床 64

      ページ: 69-72

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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