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2004 年度 実績報告書

網膜微小循環障害に対する白血球抗接着療法の応用に向けての実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16390501
研究種目

基盤研究(B)

研究機関名古屋市立大学

研究代表者

小椋 祐一郎  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70191963)

研究分担者 吉田 宗徳  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (60273447)
西脇 晶子  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (50285219)
水野 史門  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (80363943)
キーワード糖尿病網膜症 / 白血球 / 網膜血管内皮 / 接着阻害 / インスリン / ICAM-1 / PKC阻害剤
研究概要

糖尿病網膜症発症における白血球の網膜血管内皮への接着の意義が明らかになりつつあるが、本研究では培養ヒト網膜血管内皮細胞を用いて高グルコース濃度環境下での好中球の血管内皮細胞への接着に関して種々の検討を行った。また、種々の薬剤の好中球の接着阻害効果に関して検討した。
【方法】ヒト網膜血管内皮細胞を48時間種々の濃度のグルコースを含む培地で培養した後、健常人から採取した好中球を30分間混合培養した。遊離の好中球をwashoutした後、血管内皮細胞に接着した好中球をmyeloperoxidase assayにて定量化した。また、血管内皮細胞への好中球接着に対する高浸透圧、インスリン、Protein kinase (PKC)の影響も検討した。
【結果】血管内皮細胞への好中球の接着率は、培地のみでは9.35+0.78%であったが、30mMグルコース濃度下では18.11+3.29%と有意に増加した(P<0.01)。高浸透圧は好中球接着には影響を与えなかった。50μU/mlのインスリン添加は、血管内皮細胞への好中球接着を有意に増加させた。高濃度グルコースおよびインスリンにより、血管内皮細胞のICAM-1発現は亢進した。抗ICAM-1抗体およびPKC阻害剤は、血管内皮細胞への好中球接着を減弱させた。
【結論】以上の実験結果より、グルコースは網膜血管内皮細胞において、PKCの活性化を介してICAM-1の発現を亢進させ、好中球接着をきたすものと推察された。この血管内皮細胞への好中球接着を薬剤により阻害可能であることが示唆された。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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