研究課題/領域番号 |
16390507
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉村 浩太郎 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (60210762)
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研究分担者 |
岡崎 睦 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (50311618)
長瀬 敬 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (00359613)
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キーワード | 脂肪幹細胞 / CD34 / 血管新生 / 組織増大 / 間質細胞 / 細胞外マトリックス / 細胞療法 |
研究概要 |
脂肪由来幹細胞について、脂肪吸引術によって得られる吸引脂肪のみならず、吸引廃液からも得られることがわかった。吸引廃液からも吸引脂肪の1/3程度の量の脂肪幹細胞が得られ、また吸引脂肪からは正常脂肪組織塊と比較して、1/2から1/5の脂肪由来幹細胞しか得られないことが明らかとなった。すなわち、吸引脂肪は機械的破壊により、成熟脂肪細胞間に存在する脂肪幹細胞(ASC)が廃液中に遊離されていることが示唆された。我々は培養方法を最適化することによりCD34陽性ASCを培養増殖することに成功し、倍化時間20-50時間での増殖を実現し、20週の培養においても10-20%のCD34+ASCが得られた。 吸引脂肪由来幹細胞(PLA)と吸引廃液由来幹細胞(LAF)の際について調べた。PLAと比較し、LAFは新鮮な状態においては、LAFに多くの末梢血由来CD45+細胞が含まれており、CD31+血管内皮細胞が見られた。しかしながら、培養して接着細胞をPLAとLAFで比較すると、そのCD抗原プロファイルは酷似しており、LAFからもPLAと同様のASCが多数採取されていることが明らかとなった。 新鮮な状態ではCD34+細胞が多く、CD105+細胞は1%程度であるが、培養1週後にはCD105+細胞が70-90%となり、細胞の表現型が大きく変化することが明らかとなった。その後の培養においても同様のプロファイルが見られ、新鮮時に見られた内皮細胞などは培養とともに失われることがわかった。 また、吸引脂肪にASCを混合してSCIDマウスに移植することにより、ASCが血管内皮細胞に分化し、さらに生着脂肪組織の量が20-50%増加することが示され、組織増大目的の臨床応用が可能と思われた。
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