• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

おとり遺伝子を用いた順国産戦略による癌の血管新生抑制療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16390539
研究種目

基盤研究(B)

研究機関九州大学

研究代表者

石橋 浩晃  九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (90254630)

研究分担者 中川 和憲  九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (50217668)
白砂 兼光  九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (30093420)
キーワード悪性新生物 / 血管新生 / 遺伝子治療
研究概要

血管新生抑制を介した癌の増殖制御を目的とし,おとり遺伝子治療法の効果について研究を行った.VEGFやHGFなどの血管新生因の発現はTNFαにより活性化された転写因子Sp1の作用が重要である.そこで,TNFαで活性化するSp1をおとり遺伝子治療法の標的として以下の実験を行った.[おとり遺伝子の合成]おとり遺伝子すなわちSp1が認識する塩基配列(7塩基)と,その上下流のダミー配列8-10塩基により設計した二本鎖合成オリゴヌクレオチドを調整した[HVJ-リポソームによる導入法の確立]おとり遺伝子導入にはHVJ-リポソーム法を用いた.すなわち,リン脂質とコレステロールによりおとり遺伝子を封入した陰イオン帯電リポソームを調整しHVJと融合させ,おとり遺伝子含有HVJ-リポソームの調整法を確立した.さらに,培養細胞への様々な導入条件を検討し,常時100%の導入効率を示す導入方法を決定した.[おとり遺伝子導入の効果]おとり遺伝子をHVJリポソーム法により培養癌細胞に導入すると,TNFαにより亢進されるVEGFやHGFあるいはTissue factorなどの複数の血管新生因子の産生を同時に抑制することができた.また,Sp1を標的としたおとり遺伝子の導入は,癌細胞の増殖能や細胞遊走能も抑制されていた.
以上の結果よりSp1を標的としたおとり遺伝子治療法は複数の血管新生因子の産生を制御するのみでなく,癌細胞の増殖や浸潤・遊走も抑制する事が可能であり,効果的な癌遺伝子治療法として臨床応用できる可能性が示唆された,今後,動物の腫瘍モデルにおいて検討を行い,臨床研究にむけて,研究を展開していく予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Hypoxia-inducible fector-1(HIF-1)デコイによる培養口腔癌細胞の血管内皮増殖因子産生抑制2005

    • 著者名/発表者名
      今井美恵, 石橋浩晃, 河村隆造, 白砂兼光
    • 雑誌名

      日本口腔外科学会雑誌 54(1)

      ページ: 22-28

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi