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2005 年度 実績報告書

歯科用チタン合金のEQCA(マイクロバランス)による腐食・変色評価

研究課題

研究課題/領域番号 16390564
研究機関東京歯科大学

研究代表者

小田 豊  東京歯科大学, 歯学部・歯科理工学講座, 教授 (00085838)

研究分担者 武本 真治  東京歯科大学, 歯学部・歯科理工学講座, 助手 (70366178)
キーワード腐食 / チタン / 変色 / タンパク質 / 電気化学 / アルブミン / チタン合金
研究概要

チタンは、不動態被膜の保護作用によって酸化性の環境では優れた耐食性を示すものの、酸性のフッ化ナトリウム存在下では容易に腐食することが明らかとされている。チタンの合金化と酸性フッ化物溶液中での耐食性・変色性の関係を検討するために、チタンにクロムを添加した場合のフッ化物に対する耐食性を電気化学的腐食試験および静的溶出試験により評価した。電気化学的腐食試験における結果では、チタンにクロムを添加することで、フッ化物溶液中での自然電極電位が貴に移行し、耐食性の向上が認められた。また、クロム含有量の増加にともなって溶出するチタンおよびクロム量が減少し、電気化学的腐食試験の結果と同様に耐食性が向上することが明らかになった。他方、タンパク質の存在が金属の腐食を促進あるいは抑制することも報告されており、耐食性評価にはタンパク質の影響も重要である。既報では、フッ化ナトリウム溶液中におけるチタンの耐食性を詳細に検討すると共に、アルブミンの存在がフッ化ナトリウム溶液中でのチタンの腐食を抑制することを明らかとした。そこで、アルブミンがチタンの腐食を抑制するメカニズムについて更に検討することを目的として、アルブミンとフッ化物を含む生理食塩水中でのチタンの耐食性を電気化学的に調べると共に腐食表面の分析をおこなった。その結果、アルブミン吸着によりチタンの溶出を抑制することが明らかになった。しかし、チタン表面にアルブミンが吸着しているにもかかわらず、フッ化物はチタン上に存在し、チタンの腐食を抑制しつつ、腐食が進行していることが示された。
また、チタンの切削性に銅の添加が有効とされているが、チタン合金に銅を添加した場合の電気化学的腐食試験を人口唾液中で評価した結果、Ti-6Al-4Vに3.5 mass % Cuの添加を行っても、Ti-6Al-4Vの耐食性に顕著な影響を及ぼさないことが明らかとされた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Corrosion resistance of experimental Ti-Cr dental casting alloys to fluoride2005

    • 著者名/発表者名
      S.Takemoto, M.Hattori, M.Yoshinari, E.Kawada, Y.Oda
    • 雑誌名

      Archives of BioCeramics Research 5

      ページ: 31-34

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Corrosion behavior of cast Ti-6A1-4V alloyed with Cu2005

    • 著者名/発表者名
      Marie Koike, Zhuo Cai, Yutaka Oda, Masayuki Hattori, Hiroyuki Fuj ii, Toru Okabe
    • 雑誌名

      Journal of Biomedical Materials Research Part B : Applied Biomaterials Volume 73B, Issue 2

      ページ: 368-374

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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