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2007 年度 実績報告書

異種金属鋳造体のレーザー溶接技法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 16390567
研究機関日本大学

研究代表者

菊地 久二  日本大学, 歯学部, 講師 (40120422)

キーワードレーザー溶接 / 歯科用金属 / 異種金属 / 溶接強度
研究概要

本研究は,異種金属鋳造体のレーザー溶接技法を確立するために,歯科用合金に様々なレーザー照射条件でレーザー照射した場合の光と音,溶け込み深さ,溶接角度の影響,溶接強度などについて測定し検討した.歯科用合金としては,チタン,金合金,金銀パラジウム合金,コバルトクロム合金を用いて加工材および鋳造体として検討した.鋳造は,金合金および金銀パラジウム合金ではクリストバライト埋没材を用いてアルゴンキャスターCで行った.コバルトクロム合金ではスノーホワイト埋没材を用いてアルゴンキャスターCで行った.チタンではセレベストCB埋没材を用いてタイキャストスーパーRで行った.その結果,合金の種類,レーザー照射条件,鋳造による表面状態の違いによって溶け込み深さは大きく異なった.また,レーザー照射エネルギーが強すぎる場合は,大きな音とともに合金の飛散や合金内部に空隙が発生し,溶接欠陥の原因となった.異種金属の溶接強度は,コバルトクロム合金-金銀パラジウム合金およびコバルトクロム合金-金合金の組み合わせでは十分な値を示す.しかし,チタン-コバルトクロム合金,チタン-金合金およびチタン-金銀パラジウム合金の組み合わせでは溶接強度が不十分である.異種合金鋳造体のレーザー溶接は,まず,溶接部の接合部位を密着させ,溶接欠陥を発生させないレーザー照射エネルギー条件で,溶接できる最も低いエネルギーで溶接することなどによって可能であると考えられた.また,レーザー溶接教育のためには,レーザー溶接の原理,溶接金属の溶け込み深さのデータベースの作成,マイクロスコープを覗いてのピント位置の確認,ディフォーカスによる影響などを体験させることが重要と考えられた.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] チタンのレーザー溶接におけるアルゴンガス流量およびノズル位置が酸素濃度分布ならびに硬さに及ぼす影響2008

    • 著者名/発表者名
      菊地久二
    • 雑誌名

      日大歯学 82

      ページ: 65-69

    • 査読あり
  • [学会発表] チタンと白金加金合金のレーザー溶接強度について2008

    • 著者名/発表者名
      菊地久二
    • 学会等名
      第21回歯科チタン学会
    • 発表場所
      ルネッサンスリゾートナルト
    • 年月日
      2008-02-16
  • [学会発表] チタンと金合金のレーザー溶接2007

    • 著者名/発表者名
      菊地 久二
    • 学会等名
      第29回日本歯科技工学会学術大会
    • 発表場所
      仙台市民会館
    • 年月日
      2007-09-22
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] レーザー溶接機のパルス波形が変形量に及ぼす影響2007

    • 著者名/発表者名
      菊地久二
    • 学会等名
      第49回日本歯科理工学会学術講演会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター
    • 年月日
      2007-05-12

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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