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2005 年度 研究成果報告書概要

習慣性かみしめの病態生理の解明と臨床的評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16390569
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 補綴理工系歯学
研究機関松本歯科大学

研究代表者

加藤 隆史  松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 助教授 (50367520)

研究分担者 森本 俊文  松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (20028731)
山下 秀一郎  松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (80242212)
増田 裕次  松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (20190366)
研究期間 (年度) 2004 – 2005
キーワード習慣性かみしめ / 嚥下 / 咀嚼筋活動 / ブラキシズム / カットオフ値
研究概要

平成16年度には、歯科医学的・医学的疾患の既往や現病歴のない被験者において習慣性かみしめといえる非機能的な咀嚼筋活動の同定方法を確立した。実験では筋電図(咬筋、舌骨上筋、前脛骨筋)、喉頭運動、胸郭呼吸運動、嚥下音の記録とビデオ撮影を黙読下で行った。生体信号記録とビデオ記録を併用して、顎口腔領域に生じた運動や行動を次のように同定した。姿勢変化や手足の動きもビデオと前脛骨筋筋電図活動を用いて判定した。さらに、上記の口腔運動と関連がない咬筋活動が観察されたため、これを非機能的咬筋活動とした。非機能的咬筋活動の約70%が体動中および体動前後10秒以内に発生したが、非機能的咬筋活動と体動の発生数に相関はなかった。以上、多数の生態信号記録を用いることで、1)口腔運動の同定法を確立したこと、2)それによって非機能的な咀嚼筋活動が同定することが可能となった。
平成17年度では、習慣性かみしめを自覚する被験者(かみしめ群)と自覚しない被験者(対象群)において以下のデータを収集した。問診や質問表を用いて特性不安尺度、神経質的傾向、顎顔面の痛みおよび疲労感などを記録した。また、生理学的記録の前後に唾液も採取した。対照群とかみしめ群を比較すると、特性不安尺度、神経質的傾向、顎顔面の痛みには差がなかったが、顎顔面の疲労感はかみしめ群が有意に高い値を示した。さらに、黙読中の安静時唾液分泌量、嚥下、口腔運動、口唇運動の発生数に差が認められなかったが、非機能的咬筋活動の発生数はかみしめ群で有意に高かった。また、かみしめ群では非機能的咬筋バースト数が有意に高かった。非機能的咬筋バースト数が20回をカットオフ値とするとかみしめ群の80%、対照群の70%を判別することが可能であることがわかった。以上から、非機能的咬筋活動の発生数をカットオフ値として用いた臨床評価法を開発する可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (14件)

すべて 2006 2005 2004 その他

すべて 雑誌論文 (13件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Quantitative analysis of surface EMG activity of cranial and leg muscles across sleep stages in humans.2006

    • 著者名/発表者名
      Okura K. et al.
    • 雑誌名

      Clinical Neurophysiology 117・2

      ページ: 269-278

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 睡眠中の一過性の覚醒と自律神経2006

    • 著者名/発表者名
      加藤隆史
    • 雑誌名

      自律神経 (印刷中)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Quantitative analysis of surface EMG activity of cranial and leg muscles across sleep stages in human.2006

    • 著者名/発表者名
      Okura K et al.
    • 雑誌名

      Clinical Neurophysiology 117(2)

      ページ: 269-278

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] 睡眠時プラキシズムの病態生理 : 最近の見解2005

    • 著者名/発表者名
      加藤隆史
    • 雑誌名

      松本歯学 31・1

      ページ: 20-26

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Pathophysiology of sleep bruxism : update.2005

    • 著者名/発表者名
      Kato T.
    • 雑誌名

      Matsumoto-Shigaku 31(1)

      ページ: 20-26

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] Sleep bruxism.2005

    • 著者名/発表者名
      Lavigne G et al.
    • 雑誌名

      Principles and Practice of Sleep Medicine 4^<th>eds (edited by Kryger MH, Roth T, Dement C, WB Saunders, Philadelphia)

      ページ: 946-959

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] Experimental induced arousals during sleep : cross-modality matching paradigm2004

    • 著者名/発表者名
      Kato T.et al.
    • 雑誌名

      Journal of Sleep Research 13・3

      ページ: 229-238

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Experimental Pain Perception remains equally active over all sleep stages.2004

    • 著者名/発表者名
      Lavigne GJ et al.
    • 雑誌名

      Pain 110・3

      ページ: 646-655

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 睡眠関連疾患診療のノウハウ-各診療科の立場から : 歯科医2004

    • 著者名/発表者名
      加藤隆史 他
    • 雑誌名

      診断と治療 92・7

      ページ: 1185-1188

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Experimentally induced arousal during sleep : a cross-modality matching paradigm.2004

    • 著者名/発表者名
      Kato T et al.
    • 雑誌名

      Journal of Sleep Research 13(3)

      ページ: 229-238

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] Experimental pain perception remains equally active over all sleep stages.2004

    • 著者名/発表者名
      Lavigne GJ et al.
    • 雑誌名

      Pain 110(3)

      ページ: 646-655

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] 'Keynotes for sleep madicine' from dentists.2004

    • 著者名/発表者名
      Kato T et al.
    • 雑誌名

      Shindan to Chiryo 92(7)

      ページ: 1185-1188

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] Transient arousal during sleep and autonomic nervous system.

    • 著者名/発表者名
      Kato T.
    • 雑誌名

      Jiritsu-Shinkei (in press)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [図書] Principles and Practice of Sleep Medicine 4^th edition2005

    • 著者名/発表者名
      Lavigne GJ. et al.
    • 総ページ数
      1517
    • 出版者
      Elsevier Saunders
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2007-12-13  

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