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2005 年度 実績報告書

アドレノメデュリン阻害因子を用いる口腔がん治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16390575
研究機関北海道大学

研究代表者

進藤 正信  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (20162802)

研究分担者 小林 正伸  北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (80241321)
東野 史裕  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (50301891)
大廣 洋一  北海道大学, 病院・助手 (40301915)
小野 貢伸  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (50281829)
戸塚 靖則  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (00109456)
キーワードHIF-1 / Adrenomedullin / CRM1
研究概要

がん組織は増殖活性が高く低酸素状態に曝されているにも関わらず、HIF-1により誘導される遺伝子の一つにアドレノメデュリン(AM)があることがDNAマイクロアレイによる検索で明らかになった。舌扁平上皮癌を対象とした免疫染色を行い、AMの発現と臨床的・病理組織学的所見として重要な腫瘍の転移活牲との関係、およびそれに伴う血管拡張との相関について検討した。舌扁平上皮がん28例を対象に腫瘍細胞のAMの発現を免疫組織学的に検索したところ、AMは28例中14例(50%)に発現が認められ、口腔扁平上皮がんでは高頻度に発現していた。
細胞ががん化する際には、遺伝子の変異・欠失・転座などの遺伝子異常が蓄積されていることが明らかになっている。HIF-1やAMの異常もその一つであるが、遺伝子異常を伴わない細胞がん化メカニズムの可能性について検索を行った。いわゆる癌遺伝子の中には、non-coding RNAの中にAU-rich element(ARE)配列をもつものが多く含まれている。正常細胞では、このAREメッセージに結合するタンパクとしてHuRやpp32/LAMPが同定され、これらの複合体にCRM1が結合することによって核から細胞質へmRNAが輸送されタンパクとして発現することが明らかになってきた。アデノウイルスのがん遺伝子であるE4orf6はHuR、pp32複合体に結合し、mycやfosのようながん遺伝子をCRM1非依存性に細胞質へ輸送することを我々は明らかにした。このようながん遺伝子の遺伝子異常を伴わない過剰発現機構の詳細を明らかにすることで、核から細胞質への輸送機構ををターゲットにした遺伝子治療の可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Requirement of STAT3 activation for maximal collagenase-2(MMP-1) induction by epidermal growth factor and malignant characteristics in T24 bladder cancer cells.2006

    • 著者名/発表者名
      Ito M, Murata T, Shindoh M et al.
    • 雑誌名

      Oncogene 25

      ページ: 1195-1204

  • [雑誌論文] Adenovirus E4orf6 targets pp32/LAMP to export Au-rich element containing mRNAs by perturbing CRM1-dependent mechanism.2005

    • 著者名/発表者名
      Higashino F, Aoyagi M, Shindoh M et al.
    • 雑誌名

      J Cell Biol 170

      ページ: 15-20

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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