研究課題
基盤研究(B)
(1)マウス腫瘍モデルにおける5-ALAの有効性の検索当科で確立しているマウス腫瘍モデルにおいて、5-ALA(delta-ammolevulinic acid)の蛍光プローブの投与後、実際の蛍光度の評価を行った。蛍光発色にはUVスポット光源としてLight Source MUV250UL(モリテックス社製)を用い、その発色の評価にはLeica DC500 CCDカメラ(ライカ社製)で行った。投与後4時間後に腫瘍に特異的に発光を認めた。ただし、5-ALAの投与量の増大とともにマウス皮膚にも発光を認めた。今後指摘濃度の検討を行う。(2)(1)における蛍光発色組織におけるがん細胞の検索蛍光が認められた部位において病理組織学的また分子生物学的にがん細胞の存在を検索する。その方法として(1)における切除断端の発色を確認後、墨にてマーキングし組織学的な蛍光発色を検索する。現在、予備実験の段階である。また、分子生物学的には、腫瘍周囲の組織をホモジナイズしてがん細胞特異的高発現遺伝子をRT-PCR法で確認し、がん細胞の検索を行う。これにより組織学的に検出できないわずかながん細胞の存在も検出できる。現在、そのマーカーとしてサイトケラチン19を選択し、実際の癌組織で検索を行い確実なマーカーとしてのデータを蓄積している。(2)その他の口腔がん細胞において特異的に高発現するタンパク質の検索高感度で口腔がん特異的な新規蛍光プローブの製作のために、培養口腔がん細胞のmRNAから、がん特異的遺伝子のDNAチップ(TaKaRa)を使って、高発現する遺伝子を検索し、がん細胞の提示タンパクとなる候補を検索した。その結果は現在投稿中である。