研究課題/領域番号 |
16390602
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児系歯学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
千葉 美麗 東北大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (10236820)
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研究分担者 |
五十嵐 薫 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (70202851)
菅崎 弘幸 東北大学, 病院, 助教 (30333826)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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キーワード | メカニカルストレス / 歯周組織 / 遺伝子導入 / 歯科矯正学的歯の移動 / 骨改造 / 歯根膜細胞 / 骨芽細胞 / 破骨細胞 |
研究概要 |
本研究の目的は、メカニカルストレス受容により発現誘導される分子群を解析し、その機能から有効な骨改造制御分子を選択し、歯周組織に遺伝子導入して、骨改造機構を人為的に制御することである。 1.メ力ニカルストレスにより歯周組織の細胞に発現誘導される分子の解析 (1)歯根膜細胞による骨芽細胞分化抑制因子と破骨細胞分化抑制因子の産生:周期的伸展刺激負荷した歯根膜細胞より産生された液性因子は、転写因子osterixやrunx-2の発現を抑制し、骨芽細胞分化を抑制した。一方、osteoprotegerinを産生し、破骨細胞の形成を抑制した。 (2)持続的圧縮刺激に対する歯根膜細胞と骨芽細胞の応答性の相違:歯根膜細胞は圧縮力に抵抗性があり、圧縮力に対応して血管新生因子の産生を促進した。一方、骨芽細胞はアポトーシスを引き起こし、そのcaspase-3の活性化は、caspase-8を介することが明らかとなった。 2.歯周組織への遺伝子導入に適切なデリバリーシステムの開発と機能解析 (1)HVJ-envelop vector法によるreceptor activator of NF-κB ligand (RANKL)、 Osteoprotegerin (OPG)遺伝子導入:破骨細胞形成を制御することにより、RANKL遺伝子導入により歯の移動が促進し、OPG遺伝子導入により歯の移動と移動後の後戻りが抑制された。 (2)in vivo electroporation法によるbone morphogenetic protein(BMP)-4遺伝子導入:BMP-4遺伝子導入により、歯槽骨骨密度が増加し、実験的歯の移動の後戻りを抑制した。 (3)ナノバブルを併用した超音波による遺伝子導入:ナノバブルの併用により、歯根膜細胞をターゲットとしたin vitroおよび歯周組織をターゲットとしたin vivoにおいて、一過性で高い導入が見られた。
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