研究課題/領域番号 |
16390609
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
溝口 到 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (20200032)
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研究分担者 |
田隈 泰信 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (40095336)
笹野 泰之 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (30196191)
飯嶋 雅弘 北海道医療大学, 歯学部, 助教授 (20305915)
岡山 三紀 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (30382500)
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キーワード | 細胞外マトリックス / 顎関節 / RT-PCR / Western blotting |
研究概要 |
本研究では、軟性飼料でラットを飼育することによって惹起される脆弱化した顎関節組織に咬合改変による荷重負荷を加えた場合において、顎関節の主要な細胞外マトリックスの発現にどのような変化が生じるのかについて、タンパク質および遺伝子レベルで分子生物学的手法を用いて解明することを目的とした。本年は、基礎的なデータをとるため、成長に伴う正常ラットの顎関節円板の細胞外マトリックスの発現に関して検討した。 (1)遺伝子発現の定量 Real-Time Qantitative PCR(Q-PCR)法を用いて、特にバーシカンおよびバーシカンのisoform(V0,V1,V2,V3)のmRNA発現を検討し、versican mRNAの発現は、生後2週齢において最も高く、その後徐々に減少した。それぞれのバーシカンisoformのmRNA発現では、V0、V1およびV3では成長と伴に徐々に減少し、V2では生後8週齢まで増加し、その後減少した。 (2)去年に引き続き、PT7T3-α18ベクターを用いて、バーシカンのC末端だけでなく、αドメインとβドメインに対応するcRNA probeの作製を行った。C末端のcRNAはバーシカンの4つのisoform全てに対応し、αドメインはisoform V0、V2に、βドメインはisoform V0、V1に反応するため、部分的なisoformの識別が可能となった。 (3)各種抗体の作製および特異性の証明 抗バーシカン抗体5D5(アメリカアラバマ大学Rahemtulla博士からの供与)は、Western blottingの結果から、脳組織に局在するニューロカン、ブレビカンと交差反応すること、およびバーシカンのC末端(4つのisoformに共通)にepitopeが存在することが明らかになった。
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