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2004 年度 実績報告書

歯周炎浸潤T細胞の網羅的解析による結合組織・骨組織破壊機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16390613
研究種目

基盤研究(B)

研究機関新潟大学

研究代表者

山崎 和久  新潟大学, 歯学部, 教授 (00182478)

研究分担者 網塚 憲生  新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (30242431)
中島 貴子  新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (40303143)
キーワードT細胞クローン / 炎症性サイトカイン / 抗炎症性サイトカイン / 制御性T細胞 / mRNA
研究概要

本年度は歯周炎局所よりT細胞クローンを樹立し、遺伝子発現を検討した。歯周炎患者より歯周外科処置時に歯肉組織を採取し、酵素処理と比重遠心法で単核細胞を分離した。末梢血からも同様に単核細胞を分離し、Alloフィーダー細胞存在下で抗CD3抗体とIL-2を加えて限界希釈法によりT細胞クローンを樹立した。3名の歯周炎患者から歯肉T細胞クローン57個、末梢血T細胞クローン101個についてRT-PCR法によりCD25,CTLA-4,FOXP3,IFN-γ,IL-4,IL-10,TGF-β1,IL-17,RANKLのmRNA発現を検討した。また、T細胞クローンのmRNA発現が歯肉局所におけるmRNA発現を反映しているかどうかを調べるために歯周外科処置時に得られた組織から直接RNAを抽出してRT-PCR法を行った。歯肉組織、末梢血それぞれから樹立されたT細胞クローンのほとんどがCD4陽性であった。歯肉由来T細胞クローンではそれらのすべてでCD25、CTLA-4、TGF-β1のmRNAが検出された。一方、末梢血由来のT細胞クローンではIFN-γとTGF-β1 mRNAの発現率が100%であった。IL-4 mRNA発現は歯肉由来のT細胞クローンにおいて末梢血由来T細胞クローンより陽性率が低かったが、CD4+CD25+制御性T細胞のマスター遺伝子と考えられているFOXP3と抑制性サイトカインであるIL-10の発現率は歯肉由来のT細胞クローンで高かった。歯肉サンプルのIL-4 mRNA陽性率は歯肉T細胞クローンの陽性率と比較して低かった他はmRNA発現の割合に大きな違いはなかった。以上より、抗CD3とIL-2による非特異的方法により樹立されたT細胞クローンは炎症歯肉組織の病態を反映した集団であることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Effects of Porphyromonas gingivalis antigens and proinflammatory cytokines on human coronary artery endothelial cells2005

    • 著者名/発表者名
      Honda, T., Oda, T., Yoshie, H., Yamazaki, K.
    • 雑誌名

      Oral Microbiology and Immunology 20

      ページ: 82-88

  • [雑誌論文] Effect of periodontal treatment on the C-reactive protein and proinflammatory cytokines in Japanese periodontitis patients2005

    • 著者名/発表者名
      Yamazaki, K., Hinda, T., Oda, T., Ueki-Maruyama, K., et al.
    • 雑誌名

      Journal of Periodontal Research 40

      ページ: 53-58

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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