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2006 年度 実績報告書

口腔微生物由来の発癌物質(アセトアルデヒド)の臨床的評価法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 16390618
研究機関九州大学

研究代表者

山下 喜久  九州大学, 大学院歯学研究院, 教授 (20192403)

研究分担者 中野 善夫  九州大学, 大学院歯学研究院, 助教授 (80253459)
塩田 進  九州大学, 大学院歯学研究院, 助手 (00150467)
武藤 学  国立がんセンター研究支所, がん治療開発部, 室長 (40360698)
キーワード発癌性物質 / アセトアルデヒド / 口腔細菌 / 細菌叢 / 網羅的解析 / TRFLP
研究概要

1.ヒト口腔内のアセトアルデヒド産生能の疫学的調査
同意の得られた九州大学歯学部学生70名を被験者として、5%のグルコースあるいはエタノール10mlで30秒間洗口後のアセトアルデヒド産生能を調べた。同産生能は、口腔に貯留する気相50ml中に含有されるアセトアルデヒドをCNETカートリッジで捕集し、誘導体化アセトアルデヒドをアセトニトリルで溶出して、高速液体クロマトグラフィーで分析して誘導体化アセトアルデヒドを測定することで行った。その結果、グルコース洗口でアセトアルデヒド産生が顕著に増加する被験者は認められなかったが、エタノール洗口では口腔に貯留する気相中に0.4〜2.2μg/mlのアセトアルデヒド産生が認められた。
2.ヒト口腔細菌叢の網羅的解析
全被験者について、Terminal Restriction Fragment Length Polymorphism(TRFLP)法を用いて唾液中の細菌種の網羅的解析を行い、各個人の唾液菌叢のクラスター分類を行った結果、大きく3群に分類できた。
3.口腔内のアセトアルデヒド産生能と口腔細菌叢との関連性の解析
研究1の結果得られた各被験者の口腔内アセトアルデヒド産生能と研究2によって各個人の口腔内細菌叢に基づいて分類されたクラスターとの関連性を調べたが、アセトアルデヒド産生能をいずれのクラスターにも関連付けることはできなかった。そこで、TRFLP法で検出された110のピークのピーク面積と各個人のアセトアルデヒド産生能の相関を調べたところ、関連性の強いピークが1ピーク認められた。このピークに相当する細菌種をRDBPIIのデータベースと比較検討した結果、Actinomyces属がこのピークに対応することが分かった。今後、Actinomyces属のアセトアルデヒド産生能について検討行う予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Improvement of accuracy in T-RFLP phylogenetic analysis utilizing a novel internal size standard definition2007

    • 著者名/発表者名
      Takeshita T, Nakano Y, Yamashita Y.
    • 雑誌名

      Oral Microbiol. Immunol. (in press)

  • [雑誌論文] TRFMA : a web-based tool for terminal restriction fragment length polymorphism analysis based on molecular weight.2006

    • 著者名/発表者名
      Nakano Y, Takeshita T, Yamashita Y.
    • 雑誌名

      Bioinformatics 22

      ページ: 1788-1789

  • [図書] 審美・MI・インプラント時代のプラークコントロール : 新時代のプラーク病原性評価法2007

    • 著者名/発表者名
      山下喜久
    • 総ページ数
      100
    • 出版者
      永末書店

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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