研究課題/領域番号 |
16390624
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
川口 孝泰 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (40214613)
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研究分担者 |
櫻井 利江 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (80254473)
樋之津 淳子 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (90230656)
浅野 美礼 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 講師 (00273417)
東 ますみ 兵庫県立大学, 大学院・応用情報科学研究科, 助教授 (50310743)
西川 浩昭 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (30208160)
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キーワード | 指尖脈波 / 非線形時系列解析 / ゆらぎ解析 / 抗酸化ストレス / カオス / リアプノフ指数 / 自律神経 |
研究概要 |
<研究実績の概要> 平成17年度は、日常生活のなかで起こる日内変動がどのような形で把握出来るか(生活習慣に起因した比較的長期的変化)、あるいは人間の「感性・情動」反応が指尖脈波形に、どのような変化をもたらすか(場の状況に影響を受ける短期的反応)について、前年度に行った予備実験を踏まえて、いくつかの生理学的・生化学的な観察指標と比較しながら、実験的にその測定結果と、その解釈について、いくつかの試作品を作成して実験的な検討を行った。 製作した装置は、皮膚血流動態可視化装置である。皮膚を加圧した際に起こる脈波の非線形時系列波形の変化を、リアルタイムに収集できる装置のハード部分と、それらの変化を簡単な操作で可視化可能なプログラム開発のソフト部分からなっている。これによって、人間の健康状態の指標となる部分(リアプノフ指数<カオス性の程度>、エントロピー、血流量の変化など)の、何が健康度の指標となっているか、について検証実験を進めている。またストレス負荷時における「感性・情動」反応と指尖脈波形への影響について調べるために、当初は「唾液中コルチゾール試験」(一過性のストレス反応を把握するための測定指標)を予定していたが、データの測定過程での信頼性に問題があったので、予定購入物品とは異なるフリーラジカル・活性酸素の測定装置(FRAS4;ウイスマー研究所)を使用して、新たな検証を進めている。 更に並行して、生活ストレスとの関連について、24時間の行動観察(行動の実態調査とホルター心電計によるゆらぎ解析など・・・)を行いながら、生活の時点時点における指尖脈波の解析結果の妥当性について研究計画を検討している。今後の実験内容、および必要機器・物品は、初年度に購入済みである。 <最終年度の計画> ◆24時間日常生活における自律神経活動と指尖皮膚血流動態との関連 自律神経活動把握のための心拍変動解析装置を活用して、24時間生活でのデータ測定も行える携帯用心拍計測器と解析用機器を用いて、非観血的かつ身体侵襲のほとんど無い、簡単に使用出来る指尖脈波で捉えることの限界を整理し、実用化に向けて検討していく予定。
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