研究課題/領域番号 |
16390627
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎看護学
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研究機関 | 首都大学東京 (2005-2006) 東京都立保健科学大学 (2004) |
研究代表者 |
志自岐 康子 首都大学東京, 健康福祉学部, 教授 (60259140)
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研究分担者 |
勝野 とわ子 首都大学東京, 健康福祉学部, 教授 (60322351)
松尾 ミヨ子 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (10199763)
習田 明裕 首都大学東京, 健康福祉学部, 准教授 (60315760)
金 壽子 首都大学東京, 健康福祉学部, 准教授 (60279776)
中村 裕美 首都大学東京, 健康福祉学部, 研究員 (60381464)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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キーワード | 臓器移植 / 生体肝移植 / 看護職 / 移植コーディネーター(CTC) / 生体ドナー / レシピエント |
研究概要 |
本研究では、生体肝移植における看護職のクリニカル移植コーディネーター(以下、CTC)の役割・機能を明らかにすることを目的とした。研究デザインは、質的記述因子探索型であり、CTC6名、護管理者5名、医師8名(移植外科医、内科医、精神科医)、他職種9名(薬剤師、MSW、事務)に対し半構成式面接調査を行った。その結果、以下のことが明らかになった。目的1)CTCの活動とCTCが抱える課題:(1)CTCの活動として、(1)的確なインフォームドコンセント、(2)ドナー候補の臓器提供に対する任意性の担保、(3)ドナー決定過程における家族への介入、(4)移植チームケア計画の調整、及び(5)専門職としての自律した独自の活動、(2)CTCの課題として、(1)労働環境、(2)ドナー決定過程の支援の難しさ、(3)精神的サポートの少なさ、(4)不十分な継続看護、(5)生体移植のジレンマ、及び(6)責任の重さが明らかになった。目的2)看護管理者がCTCに期待する役割:看護管はCTCの役割を、(1)意思決定の支援者、(2)その人の生活を描いた上でのアドバイサー、(3)ドナーのアドボケーター、及び(4)最先端医療における看護の役割の啓発者と捉えており、CTCに求めるものは、(1)看護の視点、(2)医師から脱却した自立性、及び(3)倫理的な感受性であった。目的3)CTCに対する医師らの認識:CTCについて、(1)移植医療を推進していくファシリテーター、(2)移植医療に関わる人全てをつなぐコーディネーター、(2)レシピエント・ドナーに対するアドボケーター、及び(4)移植医療に関する専門知識と技術提供(プラクティショナー)と捉えていた。 さらに、本研究では、目的4)ニューヨーク州のコロンビア大学医療センター肝臓疾患・移植センター等、2カ所の移植センターの調査を通して、(1)生体ドナーの安全を守り、権利を尊重するための移植医療の在り方及びCTC(上級実践看護師)の役割を明らかにした。
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